JTBなど3社、クロスボーダー観光で連携 「TOHOKU FunPASS」でアジアFITの地方周遊促進

  • 2026年10月5日

 JTB、グッドフェローズJTB、Fontrip Technology Japanの3社は、国・地域を越えて予約、決済、施設入場までをシームレスにつなぐ「クロスボーダー観光」の推進に向けて連携した。JTBグループが持つ全国の地域・観光施設ネットワークやチケット流通基盤と、Fontripグループがアジアで展開するデジタル観光プラットフォームを組み合わせ、国内客と訪日客双方が利用できるデジタル観光基盤の構築を目指す。

(左から)グッドフェローズJTBの北邨社長、Fontrip Technology Japanの裘代表、JTBの三村常務

 連携の具体策として、10月1日からデジタル周遊券「TOHOKU FunPASS」の販売を開始した。スマートフォンに表示するQRコードで対象施設を利用できる仕組みで、広域に観光資源が点在する東北で旅行者の周遊を促す。観光施設だけでなく、飲食店や商業施設、レンタカー、タクシーなど30以上の施設・店舗で割引や特典を設ける。

 商品は3種類。「東北プレミアム2日券」が5000円、「東北お手軽2日券」が4500円、「東北プレミアム7日券」が9800円。2日券は短期間で主要スポットを巡る旅行者、7日券は複数県にまたがって滞在する国内客や訪日客を想定する。販売期間は2027年3月31日までで、購入後30日以内に利用を開始する必要がある。

 販売チャネルはWebket、JTBのウェブ・コンビニ販売、JTBグローバルマーケティング&トラベルの「SUNRISE TOURS」、ジョルダンクーポン、ベルトラ、KKday、Klookなど。国内流通だけでなく、訪日FITが利用する海外系OTAなどを組み合わせ、複数市場から東北への送客につなげる構成とした。

 Fontripグループは台湾、日本、香港・マカオを中心にクロスボーダー観光事業を展開し、70を超える販売チャネルと連携。2025年には年間1300万枚以上の電子チケットを販売したという。今回の連携では、同社がアジアのFIT市場で蓄積してきた商品設計やデジタルサービスのノウハウと、JTBグループの地域ネットワークを組み合わせる。

 旅行者が施設ごとに異なるサイトでチケットを購入したり、個別に移動ルートを組み立てたりする負担は、地方周遊の課題の一つとなっている。3社は「TOHOKU FunPASS」を通じて利用動向や地域側の課題を把握しながら、観光体験の利便性向上と地方への訪日客誘導を進める考え。Fontrip側は今回の協業を単一商品の展開にとどめず、アジアのFIT旅行者が日本を旅行する際の新たなデジタル基盤づくりにつなげる方針を示している。