IATA、8月の世界航空旅客需要0.8%減 欧州―アジアは12.2%増

  • 2026年10月1日

 国際航空運送協会(IATA)が9月30日に発表した2026年8月の世界航空旅客需要は、有償旅客キロ(RPK)ベースで前年同月比0.8%減となった。中東系航空会社の大幅な需要減が全体を押し下げており、中東を除く世界需要は0.6%増だった。

 供給量を示す有効座席キロ(ASK)は0.3%増。需要が前年を下回る一方で供給量は増加したことから、旅客搭乗率(PLF)は0.9ポイント低下の85.1%となった。2026年1~8月累計では、世界のRPKは前年同期比0.4%増を維持している。

 国際線の需要は0.9%減、供給量は前年並みで、搭乗率は0.8ポイント低下の85.0%だった。ただし、中東系航空会社を除いた国際線需要は1.3%増となっており、中東市場の落ち込みによる影響の大きさが目立つ。

 国内線は需要が0.5%減った一方、供給量は0.7%増加。搭乗率は1.1ポイント低下の85.3%となった。

地域別では中東が14.6%減、アジア太平洋は1.4%増

 地域別の総需要では、中東系航空会社が前年同月比14.6%減と最大の落ち込みとなった。供給量も9.3%減少したが、需要の減少幅がこれを上回り、搭乗率は4.9ポイント低下の78.9%となった。

 北米系航空会社も2.2%減となり、4カ月連続で前年を下回った。

 一方、アジア太平洋系航空会社の需要は1.4%増、供給量は1.3%増となった。搭乗率は0.1ポイント上昇の85.9%で、IATAによると同地域として8月の過去最高を記録した。

地域 需要(RPK) 供給(ASK) 搭乗率
アジア太平洋 +1.4% +1.3% 85.9%
欧州 +0.7% +1.4% 87.5%
北米 -2.2% -1.0% 84.6%
中南米・カリブ +5.3% +6.3% 84.0%
アフリカ +4.4% +7.2% 77.5%
中東 -14.6% -9.3% 78.9%

域内アジアは2.0%減、欧州―アジアは12.2%増

 注目されるのが、アジア太平洋を発着する国際線の路線別動向だ。

 域内アジアの旅客需要は2.0%減となり、4カ月連続で前年を下回った。供給量も2.9%減少した。

 一方、欧州―アジアは12.2%増と2桁の伸びを維持した。北米―アジアも2.5%増、南西太平洋―アジアは4.7%増となるなど、長距離路線ではプラスとなる市場も目立った。

 これに対し、中東―アジアは11.7%減。7月の8.6%減から減少幅が拡大した。供給量も8.4%減少し、搭乗率は2.9ポイント低下の78.0%となった。

主要国際路線 需要(RPK)前年比
欧州―アジア +12.2%
南西太平洋―アジア +4.7%
北米―アジア +2.5%
域内アジア -2.0%
大西洋 -2.4%
中東―アジア -11.7%

 大西洋路線の需要も2.4%減と2カ月連続で前年を下回った。世界全体の航空需要が小幅なマイナスとなるなかでも、路線による需要の濃淡が鮮明になっている。