インフィニ、NDC新サービスを10月27日開始 2027年以降にはAI搭載新web端末も
代表取締役社長の高橋誠一氏
インフィニトラベルインフォメーションは7月21日に開催した「2026年度INFINIセミナー」で、NDC対応サービス「INFINI NDC Connect」と新予約ツール「INFINI NDC PLUS」を10月27日に提供開始すると発表した。対応航空会社10社でスタートし、順次拡大する。既存の「INFINI LINX PLUS」導入会社は端末のアップデートにより利用でき、追加費用は生じない。2027年以降には、旅行会社向けマーケットプレイス機能を備えたAI搭載の新Web端末も稼働させる方針だ。
「INFINI NDC Connect」は、SabreのNDC機能を基盤にインフィニが日本市場向けに提供するNDCサービス。API接続や主要プロダクトを通じ、従来のEDIFACT手配に近い業務フローでNDCコンテンツを取り扱える環境を整える。提供開始時は10社の航空会社に対応し、その後順次拡大する予定だ。
旅行会社向けの操作画面となる「INFINI NDC PLUS」の機能面では、NDC、EDIFACT、LCCを同時に検索し、運賃や条件を比較して手配できる。そのほか、片道運賃を組み合わせる往復別検索、既存のEDIFACT予約とNDC運賃の比較、NDC見積書の作成、運賃規則の日本語翻訳、発券期限の通知、NDC運賃データのPQ作成、クレジットカード登録連携などを備える。Non-IATA店舗やNDC運賃が開放されていない支店でも自社PCCで手配できる切り替え機能も用意し、複数端末や代行手配による旅行会社の業務負担軽減を図る。
会場で実施したLiveアンケートでは、すでにNDCを利用している旅行会社が52%、利用していない会社が48%と、導入状況はほぼ二分した。利用会社が重視する要素では価格や運賃の安さが多く挙がった一方、未利用会社からは社内システムとの連携、接続コスト、利用機会の少なさなどが課題として示された。航空会社ごとにAPIや運用仕様が異なることや、複数ツールの使い分けも本格導入の障壁となっている。
これに対し同社カスタマーサポート部部長の柏原大氏は、航空会社ごとの仕様差を標準化し、既存の旅行会社業務へ組み込みやすくすることがGDSとしての役割だと説明した。APIの専門スタッフとヘルプデスクによる支援も提供し、付帯サービスの手配、発券期限、旅程変更などNDC特有の運用に対応する。実務担当者向けの「INFINI NDCセミナー」も9月9日に開催する予定だ。
さらにインフィニは、2027年以降を見据え、マーケットプレイス型の新Webソリューションを開発する。AIを搭載した新端末として、利用端末に縛られないデバイスフリーの環境、先回りして業務を支援するスマートアシスト、外部コンテンツとの連携、一つの端末で各種商品を注文できるワンストップ機能などを構想する。既存のINFINI LINX PLUSに代わる次世代業務基盤としての位置付けだ。
AI活用では、問い合わせサービスを自然な会話に対応するコールセンターAIへ刷新するほか、航空運賃検索機能「Bargain Finder Max」の調整にもAIを取り入れる。ライブデータと蓄積データのどちらを検索に使うかをAIが判断し、検索精度、速度、通信コストの最適化につなげる考え。Liveアンケートでは、5年後の旅行市場に生成AIやDXが浸透するとした回答が93%に達した。
同社は2030年の日本人向け海外航空券市場について、オンライン予約が約80%、電話やカウンターを通じたオフライン予約が約20%になると予測する。海外OTAの市場シェアも2015年の約14.8%から30%以上へ拡大すると見込む。その上で、NDC PLUSによる手配業務の効率化と、AIを搭載した新Web端末による販売拡大・業務改善を進める方針を示した。