36回目のオーストリア・ワークショップ2025、歴史・音楽・アートさらに来年は食の魅力もアピール
オーストリア大使館観光部は9月8日、13社の来日サプライヤーを迎え、今年で36回目となる「オーストリア・ワークショップ2025」を都内で開催した。
ヨーロッパの音楽の中心地として知られるオーストリア。2025年は作曲家ヨハン・シュトラウス2世(ワルツ王)の生誕200周年、2026年はモーツァルトの生誕270周年を迎える。ウィーンとザルツブルクを中心に多数のコンサート、音楽祭などさらに盛り上がりを見せる。
また、ウィーンにおけるバロック建築の至宝ともいえるベルヴェデーレ宮殿やハブスブルグ家の栄華を誇るシェーンブルン宮殿など、すでに観光スポットとして有名だが、ウェディング用写真撮影の企画などその美しい建物や庭園などのロケーションを生かした提案も注目を引いた。
さらに、2025年1月にはオーストリア全土を対象とするミシュランガイドが16年ぶりに発表。この16年の間、ウィーンとザルツブルクがシティガイドとしてミシュランに掲載されていた。今年は全土が対象であり、ミシュラン3つ星2軒を含むミシュランスター獲得は82軒にのぼり、グルメツーリズムの推進を後押ししている。ワークショップ会場のセンターテーブルでは、お茶のお供にシュニッツェルやザッハートルテなどオーストリアの美味が提供された。
また、地方都市からのサプライヤーも参加。自然豊かなダッハシュタイン・ザルツカンマーグート観光局は伝統的衣装を着て対応。市内がユネスコ世界文化遺産に登録されているのがグラーツ市。市内にあるエッゲンベルク宮殿に豊臣秀吉時代の大坂城を描いた珍しい屏風を有していることから、大坂城天守閣や関西大学と研究などを通して交流もあるという。現在、大阪・関西万博のオーストリア館レストランでは、その屏風の複製が壁画デザインとして展示されている。
どのブースもタブレットを駆使してプレゼンを行っていたが、観光部は「日本の方々に歴史や文化、自然、そして食などオーストリアの多彩な魅力を現地で楽しんでいただけるよう、旅行会社各位のお力添えをお願いしたい」と述べた。