7月の宿泊者数微減、外国人客が前年割れに転じる

 観光庁は2025年6月の宿泊旅行統計調査(第2次速報)および7月の第1次速報を公表した。全体の宿泊者数は2カ月連続で前年同月を下回ったが、外国人宿泊者数は6月に堅調な伸びを示した。

 2025年6月の延べ宿泊者数は4945万人泊で、前年同月比2.4%減となった。うち日本人宿泊者数は5.1%減の3533万人泊と前年を下回った一方、外国人宿泊者数は5.3%増の1412万人泊となり、全体の28.6%を占めた。7月については、全体で5640万人泊(前年同月比1.4%減)となり、外国人宿泊者は2.5%減の1423万人泊とマイナスに転じた。

 地域別では、6月の外国人宿泊者数が大幅に増加した県として、福島県(+86.9%)、新潟県(+58.2%)、三重県(+69.2%)、奈良県(+65.3%)、鳥取県(+75.7%)などが目立った。三大都市圏と地方部の構成比は、それぞれ70.9%と29.1%となり、地方部のシェアが前年より上昇した。

 国籍別では、中国が最多で266万人泊(+7.8%)、次いで米国183万人泊(+21.4%)、台湾160万人泊(-2.5%)となった。特にインド(+76.0%)、ドイツ(+72.2%)、ロシア(+154.0%)の伸びが顕著だった。

 宿泊施設の客室稼働率は、6月が全国平均59.0%、7月は61.1%と前年同月を上回った。宿泊タイプ別ではビジネスホテル(7月:74.5%)とシティホテル(同71.8%)が引き続き高水準を維持しており、大阪府は79.4%と全国最高の稼働率を記録した。

※日本人宿泊数含む