日本旅行、2024年度決算は減収減益 海外旅行回復も国内市場が苦戦
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日本旅行は2024年度の期末決算を発表した。連結売上高は2118億円で前年比92.6%となり、営業利益は18億6000万円(前年比19.7%)、経常利益は27億円(前年比26.7%)、当期純利益は22億円(前年比26.2%)で減収減益となった。
同社は、円安を背景としたインバウンド需要の増加に支えられた一方、国内旅行では物価高騰の影響により都市部を中心に需要が減速したと分析。また、海外旅行は円安の影響を受けながらも緩やかに回復し、公務需要は感染症対策事業の終了後、経済対策関連へとシフトしているという。
部門別では、国内旅行の売上高が1350億円(前年比91.2%)だった一方で、海外旅行は186億円(前年比132.7%)と回復傾向を示した。ワクチン接種関連事業の終了などを受け、受託事業の売上は155億円(前年比58.1%)と大幅に減少した。
今後の展望として、日本旅行はデジタルツーリズムの強化や社会課題解決型事業の推進を掲げている。特に、インバウンド需要の拡大に対応するための施策や、JR各社との連携による国内旅行商品の強化を進める方針だ。また、DX推進やサステナビリティへの取り組みを強化し、旅行業界の変革に対応していくとしている。