福岡型サスティナブルツーリズム
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春節で中国路線が前年比157%、成田空港の国際線需要が回復加速

  • 2025年2月28日

 成田国際空港(NAA)は27日、記者会見を行い2025年1月の空港運用状況を発表した。1月の航空旅客数は、2020年に続き1月として2番目に高い水準を記録。国際線旅客数は301万人で、1月として2番目に高い水準となり、そのうち外国人旅客数は215万人で開港以来の最高値を更新した。

 田村明比古社長は、この外国人旅客数の増加は当該月で12ヶ月連続であることを強調し、今後もさらなる増加に期待を示した。また、国際線旅客便発着回数についても、1万4425回で19年同月の95%に達した。中でも、中国路線は前年比157%と好調で、春節が大きく影響した。

 一方、国内線旅客便発着回数は3887回と19年比88%に留まった。田村氏はこの要因について、国内のLCC各社が機材や人員繰りの都合で減便を行っているためと説明。しかしながら、旅客数は60.1万人で19年比101%を記録しており、搭乗率が高くなっていると言及した。

 また、2月22日までの直近の速報値では、春節休暇を利用した中国、台湾、香港からの訪日需要、スノーシーズンによる東南アジアからの訪日需要の高まりを受け、好調に推移。その他、北米は例年2月は閑散期だが、3月以降は桜のシーズンやイースター休暇などで順調な予約の入りを見せているという。

 アウトバウンド需要は、インバウンドの回復に比べると緩やかなものの、田村氏は徐々に回復の兆しを見せていると示した。特に、2月~3月に掛けては東南アジア、東アジアへの卒業旅行需要が堅調とのこと。

 需要の回復に伴い、一部時間帯では入国審査などに時間を要する懸念もあるが、同社は今後もさらなる機能強化を進める方針。現在新しい滑走路の整備も進められており、田村氏は世界中の航空会社が使いやすい空港を目指し、ハード・ソフト両面で快適かつ効率的な空港を実現していくと示した。