2025年 海外旅行完全復活への一年、訪日は次のステップへ-年頭所感(1)(旅行会社・OTA)

  • 2025年1月7日

 世界的に旅行需要が増加するなか、2024年の日本は訪日旅行が大幅な伸びを示したが、海外旅行は伸び悩んだ一年だった。

 業界では大幅な訪日観光客の増加によるオーバーツーリズムや、依然として人手不足などの問題が続く一方、20年ぶりとなる大阪・関西万博など大型イベントの開催が予定されている。そうしたなか、業界団体や大手旅行会社、航空会社などのトップは2025年をどう見るか。全3回にわたって各分野トップの年頭所感を掲載する。第1弾は旅行会社とOTA。




JTB代表取締役社長執行役員 山北栄二郎氏

新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。昨年は、日本代表のメダルラッシュに沸いたパリでのオリンピック、パラリンピック競技大会や、米大リーグでの大谷選手の活躍など、スポーツによってもたらされる感動に心が打ち震えた方も多かったことと存じます。訪日旅行は過去最高の訪日外客数を記録、国内の主要観光地は国内外からの観光客で大いに賑わいをみせ、新しい交流の世界を改めて実感する1年でありました。サステナビ……続きを読む







エイチ・アイ・エス代表取締役社長 矢田素史氏

新春を迎え、謹んで新年のごあいさつを申し上げます。2024年の旅行市場を振り返りますと、歴史的な円安や海外の物価高などの経済的要因に加え、不安定な国際情勢などから、海外旅行は緩やかな回復となりました。一方、円安の追い風を受けた訪日旅行は活況であり、訪日外国人旅行者数は過去最高の3,500万人を超える見込みです。観光需要の再開に伴い、観光地ではオーバーツーリズムの問題が一層浮き彫りとなり、観光地の持続可能な……続きを読む







KNT-CTホールディングス代表取締役社長 小山佳延氏

謹んで新春のご挨拶を申し上げます。昨年は、元日の能登半島地震をはじめ、夏場に迷走を繰り返した台風や豪雨、南海トラフ地震臨時情報など、自然災害の脅威を痛感した一年でした。被災された皆さまにお見舞い申しあげますとともに、一日も早い復興を祈念しております。また、当社グループにおきましては、近畿日本ツーリスト株式会社による新型コロナウィルス関連業務における過大請求、ならびにクラブツーリズム株式会社の主催ツア……続きを読む







日本旅行代表取締役社長 小谷野悦光氏

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。令和 6 年元日に発生しました能登半島地震および同年 9 月の能登半島豪雨で被災されました方々に改めましてお見舞いを申し上げます。私たち旅行業と共に歩み、長きに渡り支えていただいてきた地域への恩返しの意味も込め、能登半島の復興支援については、旅行業として地域社会にできる支援を考え、本当の意味で地域が元通りになるその日まで長い期間を伴走させていただきます。24年、旅行業界はコ……続きを読む







阪急交通社代表取締役社長 酒井淳氏

謹んで新春のご挨拶を申し上げます。旧年におきましては、当社は「コロナからの完全回復の年とし、さらなる進化を遂げていく」ことを目標に、全社員が一丸となって事業に取り組みました。商品企画の工夫や販売展開の拡大により、国内旅行・海外旅行ともに計画以上の水準で推移したほか、訪日旅行や団体旅行も順調な結果を残すことができました。今年はいよいよ大阪・関西万博が開催されますが、関西圏はもちろんのこと、日本経済全体……続きを読む








東武トップツアーズ代表取締役社長執行役員 百木田康二氏

年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。昨年の旅行業界を取り巻く環境は、インバウンド需要が大きく牽引し、国内旅行も力強さを取り戻したことで、コロナ前を超える活況となりました。円安傾向、燃料費高騰、物価高、一部地域の情勢不安などが影響し、海外旅行は依然として厳しい状況が続いているものの、2大会ぶりの有観客開催となった2024パリオリンピックが大きな盛り上がりを見せるなど、業界全体としてみれば回復基……続きを読む