Airbnb、地方への旅行需要が増加 今年の冬の旅行トレンドは?
Airbnb Japanはこのほど、検索・予約データなどに基づく国内の旅行動向と今年の冬のトラベルトレンドを発表、メディア向けのラウンドテーブルを開催した。発表によると、今年1月~6月の主要都市以外の予約件数は昨年同期から32%増を記録、地方の宿泊需要が高まりを見せているようだ。
同社では、自治体と連携した地域活性化に積極的に取り組んでおり、今年6月には釧路市、8月には佐渡市と連携協定を結んでおり、空き家を活用した長期滞在を促すことで地域の交流拡大及び、経済効果を生み出す取り組みを続けている。今年上半期に宿泊を記録した市町村数は1270を数え、サービス開始から最多を更新。同社代表の田邉泰之氏は「主要都市だけでなく、様々な地域を訪れる分散型の旅の年になったのではないか」との見方を示しており、将来的には移住・定住に繋がることを期待した。
旅行動向ではその他、今年1月~6月の予約件数において、Z世代の利用が昨年同期から27%増加。また、2023年9月6日〜2024年8月26日にAirbnbを利用した日本在住者へ聞いた「ほかの予約サイトの宿泊施設と比較してAirbnbを選んだ理由」では、利便性の高い立地(55%)、自分たちだけのプライベートな空間(50%)、宿泊料金の節約(49%)が主な理由となった。1グループあたりの平均宿泊人数が3名のAirbnbでは、グループで一緒にリビングやダイニングに集まることができる一棟貸切タイプのリスティングに泊まり、1人あたりの宿泊料金を抑えながらも楽しい時間を過ごすことに価値を見出しているようだ。
今冬のトレンド、国内・海外の人気旅行先は?
11月1日から12月31日までのチェックインに関する、昨年と今年の第3四半期の日本国内での検索増加率に基づく冬の旅行トレンドでは、ビーチ、国立公園、ゴルフ、子どもと一緒に、が人気のカテゴリに。人気アメニティ(項目)には、Wi-Fi、洗濯機、無料駐車スペース、フルキッチン、エアコンが入った。この結果に対し、田邉氏は「(都市部ほど二次交通が発達していない)地方の利用が増加したことで、無料駐車スペースの検索が増加したのではないか」と予想した。
また、最も検索されたこの冬の旅行先では、国内は札幌、東京、松本が、海外ではローマ(イタリア)、ロヴァニエミ(フィンランド)、パタヤ(タイ)がそれぞれトップ3との結果になった。一方で、海外での検索数から、この冬日本への注目が高い地域は米国、韓国、台湾、オーストラリア、シンガポールだった。