オマーンの魅力発信へ旅行会社向けセミナー開催、オークラ中東初進出 開業は「27年後半」
オマーンの認知度向上を目的とした旅行会社向けセミナーが今月、駐日オマーン・スルタン国大使館で開催された。挨拶を行ったモハメッド・サイード・ハリファ・アル・ブサイディ駐日オマーン国特命全権大使は、計5つの世界遺産や城塞などの史跡をアピールするとともに、外務省の危険情報でもレベルゼロとなっている「治安の良さ」を強調。さらに「日本の方に対しても非常に友好的」と発信し、集まった旅行会社らに誘客を呼び掛けた。
現地では、比較的暑さが落ち着く9月~4月がベストシーズンとなる中で、特に今後の1月~3月は気温が20℃半ばと非常に過ごしやすい時期を迎える。日本国籍者の場合、観光での14日間までの短期滞在であればビザは免除されており、残存有効期間6カ月以上のパスポート、復路航空券、ホテル予約確認書を持っていれば入国が可能だ。
現地情報について発信したオペレーターのプラネットコーポレーションでは、「自然及び歴史的にも、非常にバリエーションに富んでいて、あらゆる体験を楽しんでいただける」とアピール。特に「アドベンチャー体験」が魅力と強調しており、砂丘探訪やダイビング、ジェットスキー、セーリング、キャニオニング、トレッキング、バイクといった様々なフィールドでの豊富な体験を訴求した。その他にも、ホエール・ドルフィン・タートルウォッチングやキャンプなどの自然体験も魅力だという。
宿泊面でも、キャンプ施設からラグジュアリーリゾートなど幅広いニーズに対応しており、2027年には、ホテルオークラによるオマーン初の日系ブランド「オークラリゾート マスカット(仮称)」の開業を予定している。
同ホテルの総客室数は150室、標準客室面積は約50㎡で、設計は「ネオ・オマーン」をテーマに日本人デザイナーが手掛け、中東の地でありながら日系ホテルらしさを感じる空間を演出する。
オークラニッコーホテルマネジメント運営支援本部運営企画部副部長の織田孝二郎氏によると、価格帯などの詳細は未定だが、開業時期は27年の後半。以前にトルコ・カッパドキアへの開業を計画していたものの立ち消えとなっており、今回の開業がオマーン及び中東への初進出となる。
「ビジネス、レジャー両方での利用を見込んでおり、これまで培ってきたオークラグループならではのおもてなしでお客様をお迎えしたい。是非ご期待いただき、オマーン旅行の際にはご利用をお願いしたい(織田氏)」と旅行会社らへ呼び掛けた。
ワンワールドへ加入するオマーン航空
登壇したオマーン航空では、冬期スケジュールでの日本からのアクセスとして、バンコク経由とクアラルンプール経由でのルートをオススメとして紹介。バンコク経由の場合、往路がNRT-BKK(TG643)BKK-MCT(WY816)で16時間30分と少々時間を要するが、復路はMCT-BKK(WY817)BKK-NRT(TG676)で12時間45分と短い。また、バンコクのスワンナプーム国際空港にはオマーン航空の専用ラウンジも整備されており、利便性が高い。
クアラルンプール経由の場合は、デイリーではなくバンコク経由に比べ時間が掛かるものの、NRT22:30発MCT12:30着など、ルートによっては時間帯が悪くなく選択肢の一つとなる。
また、同社は近日中にワンワールドへの加盟が予定されている。中東地域では、カタール航空、ヨルダン航空に続く3番目のメンバーとなり、現在18社を数えるコードシェアに加え、今後JALなどとの提携による利便性向上に期待したい。
その他、現在オマーン航空プレートで発券した場合は、オマーン航空セクターにBSPコミッション6%が適用されており、同社日本総代理店アビアレップスの佐藤洋征氏は「ドバイやドーハ経由が一般的とのことは承知しているが、選択肢として是非検討いただきたい」と発信した。