日本観光振興協会と日本旅行業協会（JATA）、日本政府観光局（JNTO）が主催する「ツーリズムEXPOジャパン2024」が26日、東京ビッグサイトで開催を迎えた。

　オープニングセレモニー冒頭では、日本観光振興協会菰田正信会長が今月21日から22日にかけて石川・能登地域で発生した豪雨災害を巡り「被災された全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げます。1日も早い復旧復興と被災者の皆様に平穏な日々が戻りますことをお祈り申し上げます」と述べるとともに、「旅の力で日本を、世界を元気に」とのメッセージのもと、業界一丸となって地域の復興支援に取り組む姿勢を示した。

菰田正信氏

　観光業界を取り巻く環境では、訪日旅行者数が7カ月連続で同月過去最高を更新。国内旅行もコロナ前の水準に迫るなか、海外旅行者数についてはコロナ前の6割程度に留まるが、今回海外からの出展者数が全出展の4割以上を占めることから、「海外旅行市場への期待の高まりを実感している（菰田氏）」とコメント。同イベントでは、海外渡航自由化60周年を記念した特別コーナーも設置されている。

岸田首相「観光産業の更なる発展の契機に」

　続いてオープニングセレモニーでは、岸田文雄首相からビデオメッセージが。好調な訪日市場に言及し、「本年は日米観光交流年、来年は大阪・関西万博も開催され、2030年の目標とする訪日客数6000万人・旅行消費額15兆円の達成も視野に入ってきた」と期待感を示した。

　そして、観光は「我が国の成長戦略の柱」「地域活性化の切り札」であるとし、オーバーツーリズムの未然防止に取り組みつつ持続可能な形で地方誘客に取り組むと語った。

　一方で、「海外旅行の回復は道半ば（岸田首相）」。「諸外国の関係機関と連携した双方向の交流拡大」、「次世代を牽引する青少年の交流促進」に取り組み、「ツーリズムEXPOジャパンの成功が観光産業の更なる発展に弾みをつける契機となれば」と期待した。