南アフリカ観光局 5年ぶりトレードワークショップ開催、新たな世界遺産にマンデラ氏遺跡群 日本市場向けにFAMツアー実施へ
南アフリカ観光局は17日、2019年以来となる業界向けのトレードワークショップを開催。現地サプライヤーや航空会社等が参加した同ワークショップには、旅行会社担当者ら200名ほどが集まった。同日に開催されたレセプションでは、同局トレードリレーションシップ・マネージャーの近藤由佳氏が「旅行者の方々が、南アフリカを次の行きたいリストに入れていただけるようご協力をお願いしたい」と呼び掛けるととともに、今後日本市場向けにFAMツアーを実施するなどプロモーションを強化する考えを示した。
南アフリカ統計局によると、今年7月までの累計訪問者数は514万813人(2019年同期比87.3%)、アフリカ諸国からの数を除いた場合は121万6145人(同84.1%)を記録。一方で、日本からの訪問者数は9889人(同64.3%)に留まっている状況だ。
レセプションに登壇した南アフリカ共和国大使館駐日臨時代理大使のアナリーズ・シュローダー氏は、回復が遅れている要因の一つとして直行便がない点を挙げているが、先ずは8月26日から開催されるツーリズムEXPOジャパンへの参加を通して「両国が観光分野における更なる協力の道を探求できることを期待している」とコメントを残した。
また、今年は同国の民主化30周年。これまでを振り返りシュローダー氏は「世界遺産がツーリズムにおけるブランド価値と競争力に大きく貢献した」と続けたが、今年7月には反アパルトヘイト活動に取り組んだネルソン・マンデラ元大統領の足跡を辿る14カ所の遺跡群が新たに世界文化遺産に登録されており、観光需要への好影響が期待される。
南アフリカ観光局でも現在、民主化30周年を記念したキャンペーン「Madiba’s Journey(マンデラジャーニー)」を展開中。特設ページでは、マンデラ氏の歴史を紹介するとともに、同氏ゆかりの地など関連する現地情報などを掲載している。