日本政府観光局（JNTO）が18日発表した今年8月の訪日外国人数は293万3000人。2019年同月比116.4%を記録し、8月として過去最高を更新。これで7カ月連続で同月過去最高を記録した。

　前月の7月からは約36万人減少しているが、観光庁の秡川直也長官は同日の会見で「（訪日旅行者は）日本人旅行者が増加する8月を避けることが毎年の傾向」との見方から「問題ない」とコメントを残している。

　全体としては、台風7号による欠航等の影響が見られたものの、前月に引き続き学校休暇による訪日需要の増加が見られ、中国、シンガポール、インド、米国等からの旅行者が前年同月に比べ伸長したことが押し上げ要因となった。

　23市場の中では、台湾、香港、シンガポール、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、メキシコ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、中東地域の17市場が8月として過去最高を記録。イタリア、スペインでは単月過去最高を更新した。

　一方、8月の出国日本人数は2019年同月比68.1%の143万7100人。対19年からの伸び率では、今年最高を記録したかたちだが、引き続き19年比60%台の状況が続いている。