キャセイ、大規模投資で香港経済牽引 国際航空ハブ強化へ1000億香港ドル超

  • 2024年8月15日

 キャセイグループは、8月8日に発表した2024年度上半期決算において、今後7年間で1000億香港ドルを超える大規模な投資計画を明らかにした。

 この投資は、顧客体験の向上と香港国際航空ハブとしての地位強化を目的とした戦略の一環として実施され、機材、客室プロダクト、空港ラウンジなど、幅広い分野への投資が予定されている。

 機材では、今後、エアバスA330-900型機30機を新たに導入し、アジア各都市への路線拡大を図る。また、ボーイング777-300ER型機のビジネスクラスに新たなシート「アリア・スイート」を導入するなど、機内サービスの向上も積極的に進める。さらに、ビジネスクラスおよびダイヤモンド会員を対象とした機内Wi-Fiの無料提供も段階的に実施していくという。

 2025年には777-9型機で世界をリードするファーストクラスを導入し、2026年には既存のA330型機に新しい客室とフルフラットベッドのビジネスクラスを導入する予定だ。

 ラウンジへの投資では、今後3年間で香港国際空港と北京首都国際空港のフラッグシップ・ラウンジのデザインを新たにし、ジョン・F・ケネディ国際空港には初となる専用ラウンジを開設する。

 キャセイ・グループ会長のパトリック・ヒーリー氏は、「香港国際空港の第三滑走路の完成を迎え、今後数年間は香港とキャセイにとって更なる成長の機会に繋がる非常にエキサイティングな時期となる。当社は香港を拠点とする航空会社として、香港が国際航空ハブとして成功するために重要な役割を果たしている。今回の投資は、香港の持続的な経済発展を支えるという当社の揺るぎない決意を示している」と述べ、今回の投資に対する意気込みを語った。