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オーストラリアが世界遺産キャンペーン、あばれる君起用し認知・理解向上へ

  • 2024年5月30日

 オーストラリア政府観光局(TA)は5月30日、都内で世界遺産をテーマとした新キャンペーンを開始することを発表した。「オーストラリアの世界遺産は『体験』だ!」をテーマとし、オーストラリアにある20の世界遺産とその遺産への道中で体験できる色や自然、文化、オージーとのふれあいなどをアピールするもの。世界遺産検定を運営する世界遺産アカデミーとの協力で展開する。キャンペーンアンバサダーとして、世界遺産検定1級を取得しているお笑い芸人のあばれる君も起用した。

ベインズ氏とあばれる君

 TA日本・韓国地区局長のデレック・ベインズ氏は、「様々な調査により日本人は世界遺産への興味が高いという結果が出ている」「世界遺産検定が存在すること自体が日本人の世界遺産好きを表している」とし、自然や歴史、文化といった日本市場で人気の旅行テーマにも関わることから世界遺産をキャンペーンのテーマに選んだと説明。

 また、TAマーケティングマネージャーの江原正恵氏もTA公式サイトへの訪問経路で「オーストラリア 世界遺産」といったキーワードが全体の2位となっていること、加えて世界遺産をからめた旅行商品が充実しているためにコンバージョン(最終的な商品の購入)の観点からも合理的と判断できることを紹介した。

 キャンペーンの目的では、オーストラリアの世界遺産を軸にオーストラリアの観光の魅力について認知と理解の向上をめざし、さらにそこから実際の渡航にもつなげていく。ターゲットは20代から50代の「ハイバリュートラベラー」で、「世界遺産に興味があってどの世界遺産に行こうか考える、または感情が揺さぶられるような経験や共感を求めている人々」(江原氏)としている。

 具体的には、あばれる君が実際にアリススプリングスからウルル-カタ・ジュタ国立公園へ800kmのセルフドライブ旅行をした様子を映した動画「あばれる君がロードトリップ 世界遺産ウルルへ」を公開。動画は合計4篇で、キングスキャニオンで絶景を満喫するハイキング「リムウォーク」やウルルの周囲を歩くベースウォーク、先住民の知恵や伝統などを学ぶアボリジナル文化体験といったテーマで魅力を発信する。

 また6月8日には東京でイベントも開催。「オーストラリア・ディスカバリー・デイ-オーストラリアの世界遺産は『体験』だ」と題し、オーストラリア旅行の楽しさについて学びや体験を提供。あばれる君も登場する。

 ベインズ氏は、あばれる君について「すごくパワーがある。熱心にウルルの紹介をしてくれると思う」と期待。そのうえで、今回発表した施策はウルルに焦点を当てたものだが今後の展開は「できるだけオーストラリアの他の世界遺産の魅力も紹介していきたい」とし、旅行会社との連携した販売促進にも意欲を示した。