27年春開業予定のGATEWAY NARITA「観光と産業のゲートウェイ」目指す、ホテル建設も
共生バンクは9日、27年3月末開業予定の複合施設「GATEWAY NARITA」のマスタープランを発表した。同施設は成田空港から車で3分の立地で、東京ドーム約10個分の広大な敷地面積を誇る。世界最高解像度・最先端4D技術を活用した「デジドーム」をランドマークに、同エリア最大級の客室数となるデジタルホテルやMICE施設、商業複合施設、レストランなどが設置される予定だ。
同社事業開発本部本部長の江島康仁氏は会見で、「世界中から、NARITAを目指して人々が集まる、観光と産業のゲートウェイ」と「次世代のメガトレンドを踏まえたファシリティ」とのコンセプトのもと「グローバルスペックの街づくりの実現を目指している」と話しており、今後は成田空港含めた関係各所との協議を行いつつ計画を進める。
施設設計を担当したラグアルダ・ロー・アーキテクツ共同代表の重松健氏によると、同施設は「エンターテインメントと商業の賑わいのハブとなる」だけでなく、食とテクノロジーを掛け合わせた世界のフードテックのイノベーションの要とする考えを明かしており、関連企業のイノベーションセンターやテストマーケティングレストラン、配信を⽬的としたキッチンスタジアムなどを設置することで、日本版フードバレーを実現する方針を示した。
また、デジタルホテルに関しては「基本的にオペレーションは全自動。人口減少が進む中で、新しい雇用の仕方や運営方法を提案していきたい」(重松氏)と話す一方で、「ウェルビーイング、身体的な健康に一番気を遣ったホテルを作っていきたい」と述べた。
現在、既に開発用地での造成工事が進められており、「(造成工事は)70%程度進んでいる」(江島氏)。建物の着工は25年の秋頃を予定しており、26年12月に一部施設の竣工、27年3月末に商業複合施設とデジドームを開業する計画だ。
また、アクセス面に関して重松氏は「公共交通システムをしっかり導入しながら最適解を作っていきたい」と語っており、大型バスターミナルを設置し、周辺駅との連携を行いつつ東京都心部からの接続を強化する考え。