TK 2033年までの10カ年経営戦略策定、年平均7%成長実現 旅客数は倍に

  • 2023年7月25日
ターキッシュエアラインズのアフメット・ボラット取締役会長兼執行委員

 ターキッシュエアラインズはこのほど記者会見を開き、アフメット・ボラット取締役会長兼執行委員が2033年までの10カ年経営戦略について発表を行い、年平均成長率7%を実現していく考えを示した。直近20年間では年平均12%の成長を見せていたものの、ボラット氏は「航空業界では誰も予想できない倒産や課題が起こるもの。今後10年間もあらゆるリスクに備えつつ、様々な機会を活かして対応していく」と述べた。また、同氏は航空業界について「航空会社同士が互いに協力して初めて成長する業界」との見解を述べており、双方向での旅行市場拡大のためANAへのイスタンブール直行便就航へ期待感を示した。

 自社の航空ネットワークについては、現在の344都市から2033年までに400都市への拡大を計画しており、機材については現在の421機から、今年中に435機、2033年にはおよそ倍の800機以上にする計画であると明かしている。

 また、2033年の旅客数目標は1億7000万人。今年の1~6月実績が3870万人、今年年間での旅客数予想が約8500万人のため、こちらも今後10年間で倍にする計画だ。

 そのほか10カ年経営戦略では、「トルコ経済への1400億米ドルの付加価値貢献」「子会社を含めた15万人の雇用」「機内体験向上のためのキャビン改造」「ロイヤリティプログラムの促進」などが計画されている。

 会見上で、日本人観光客についてボラット氏は「文化、歴史、食への関心が高い」との認識を示し、「是非イスタンブールをはじめ、多くのトルコ各地の文化資源に触れていただきたい」と述べた。会見では、世界遺産で世界最古の遺跡とも呼ばれているギョベクリテペ遺跡などについて紹介が行われた。なお、来年は日本とトルコ国交樹立100周年。ターキッシュエアラインズによると、現在大使館を通して両国政府がイベント開催に向けて準備を進めており、同社も大使館と協議を行っているという。