エア・カナダ、日本は戦略的重要市場「23年は海外旅行需要を創出していく」
エア・カナダ(AC)はこのほど業界関係者を集め「TIME TO RE-TRAVEL」と題したセミナーを開催した。セミナーの冒頭、ACアジア太平洋地区統括支社長のワイス貴代氏は「日本マーケットはACにとって戦略的に非常に重要。これは地理的、地政学的、そしてスターアライアンスの関係的にも素晴らしいポジションにいる」と述べるとともに「皆様のさらなるご支援、ご協力をいただければと思います」とコメント。
セミナーではAC日本支社旅客営業部本部長の中村正彦氏が2022年の日本人の出国状況やACの2023年夏期スケジュールなどを説明。2022年の日本人のカナダへの訪問者数を19年比で見ると、6月から20%を越えており、これは日本人全体の出国者数の10%台を大きく上回る。中村氏は「カナダはコロナ禍でも条件を満たせば留学生を受け入れていることが要因のひとつ」と述べた。
またBSP JAPANの販売額は19年比で、1~2月は10%以下だったが、9月以降は40%ほどに回復。支払い手段を見るとクレジットカードが多くなっており「オンライン系の旅行会社の回復が早かったのではないか」(中村氏)と分析する。
運航スケジュールについては2023年夏期では週32便、最大で1日5便となる。具体的には、現在、デイリー運航している成田/バンクーバー線のほか、羽田・成田/トロント線、成田/モントリオール線(5月2日以降デイリー)もデイリー運航となる。さらに6月3日から10月27日まで関空/バンクーバー線が週4便で復便となる。これにより2023年5月以降は座席数が2019年よりも増加し、年間で2.9%増となる。
またカナダ以遠線も注力しており、アメリカの主要都市のネットワークのほか、キューバやメキシコ、南米への路線も効率よく乗り継ぎができ「特にモントリオールから中南米のネットワークは充実しているので、中南米を販売いただく際はACを候補に入れてほしい」(中村氏)とアピールした。
セミナーの最後に挨拶したAC日本支社長の伊藤正彰氏は、参加した旅行会社に謝意を述べるとともに「これまでは、需要が戻るのを待って、それから何かをやろうと思ってました。でも、もう待てない。ですから来年は海外旅行に行く環境作りをしていきたい。需要を作ることで皆様と一緒に商売をすすめていきたい。『家に帰ったら旅行のパンフレットが届いていた』『新聞を見たら旅行の案内が出ている』『店頭に行ったらカナダのパンフレットやポスターがある』海外旅行に行けるじゃないか、行こうよというところをやりたいんです。ぜひ力を貸してください」と呼びかけた。