HISグ、来夏にMSCクルーズで横浜発着チャーター、外国人も集客
▽外国人には連続乗船も訴求、海外店舗の販売力に期待
クルーズ代金は「内側ベッラ客室」を2名で利用した場合、大人1名14万8000円。小林氏はMSCクルーズが8月2日から10日まで実施する、室蘭やウラジオストクなどに寄港する自主運航クルーズと組み合わせての販売も実施することを説明し、「長期間のクルーズを好む外国人には、HISの海外支店などで連続乗船を訴求したい」と話した。
HISとクルーズプラネットは、15年のゴールデンウィークに「コスタビクトリア」をチャーターした際、HISのバンコク支店で約100名を集客。その後はインドや中国、トルコの支店などでも誘客に取り組んでいる。小林氏は「HISの海外店舗での販売力は以前よりも強くなっている」と語り、今回のチャーターから、全世界での誘客を本格化する考えを示した。
HISとクルーズプラネットの棲み分けについては、「クルーズプラネットのお客様の6割はリピーターだが、HISのお客様の6割から7割はクルーズ初心者で、市場はバッティングしない」と説明。今後も共同でチャーターを実施していく方針を示した。両社は1月には郵船クルーズの「飛鳥II」(総トン数:5万142トン、乗客定員:872名)のチャーターを実施する計画。小林氏は「18年は2本のみだが、今後は夏休みなどのピークシーズンにはチャーターを実施し、クルーズをもっと広めていきたい」と意欲を語った。
このほか、本誌の取材に応じたMSCクルーズ代表取締役社長のオリビエロ・モレリ氏は、同社の日本オフィスが18年に設立10周年を迎えることに触れ、「HISとクルーズプラネットにはこの10年間で約1万5000人を集客してもらっている。両社を含む旅行会社は、我々にとって重要なパートナー」とコメントした。来年5月に実施する自主運航に日本発着クルーズについてはすでに完売し、乗客の約8割が日本人であることを説明。「日本市場はポテンシャルが高い。19年以降も日本発着クルーズを継続したい」と意欲を示した。