HIS、2Qは原油下落などで減収、HTBの風評被害に懸念

▽通年予想を下方修正、九州は夏以降の回復見込む

 16年10月期通期(15年11月1日~16年10月31日)の連結業績については、売上高が0.5%減の5350億円、営業利益が4.9%減の190億円、経常利益が26.4%減の167億円、当期純利益は57.8%減の46億円を予想。引き続き燃油サーチャージ徴収額の減少や、円高による為替差損などが影響するとの見込みだ。15年12月の発表から、売上高は550億円、営業利益は38億円、経常利益は87億円、当期純利益は77億円下方修正している。

 平林氏は、4月に発生した熊本地震について言及し、4月から6月までは九州の旅行商品などの予約が例年の20%から30%減少しているが、「現在の予約動向を見ていると、夏休み以降はプラスに転じるのでは」との見通しを示した。ただし、ハウステンボスに関しては修学旅行などのキャンセルが発生しており、平林氏は風評被害に懸念を表明。「ハウステンボスは特に何の影響もなく、通常通り営業している」と強調した。

 また、テロ事件が続いた欧州については、「回復に時間がかかっており、今後どうなるかまだ予想はできない」とコメント。ただし、欧州の旅行者はシニア層が多いことを述べ、「シニアの旅行者は夏休みの旅行を避けることが多いので、9月頃には需要が回復傾向になると思う」との見通しを語った。