入社式トップ訓示、各社が「挑戦を」-五輪以降見据え

  • 2016年4月3日

東武トップツアーズ:124名入社
代表取締役社長:坂巻伸昭氏

東武トップツアーズ  当社は3月31日、2020年の東京五輪のオフィシャルパートナーになった。五輪は多くの方に日本の良さを知ってもらう絶好の機会であり、これを実現することは旅行会社の大きな役割と思っている。そうした年に入社された皆さんにも、20年へ向け全社一丸となり、ぜひ一緒に取り組んでいただきたい。

 当社の経営理念は「Warm Heart ~ありがとうの連鎖を~」だが、今後はこの理念の実現のため、より具現化した取り組みを進めたい。「ありがとう」は、「当たり前」の反対だと思っている。世の中が豊かになり、本来は「ありがとう」と言うべき事象を当たり前と思うことが多くなっているのではないだろうか。自己中心的な考えや感覚でなく、相手の立場に立って考えることで、今まで当たり前だったを別の事象として見ることができるのではないか。社員全員が常に感謝の気持ちを忘れず、「ありがとう」をしっかりと使えるような会社にしたい。

 社会人になるということは、「働く」ことであり、「働かされる」という考えを持たないことが必要だ。自ら目標や夢を持ち、それを実現するたびに自分が成長し、習慣づけることで会社も成長してゆくことになる。当社のロゴの中心は「人」が表されており、人が中心で人の成長が企業の成長であるということを表現している。ぜひ夢と希望を持ち続け、自分を成長させ続けてほしい。


日本旅行:50名入社
代表取締役社長:丸尾和明氏

日本旅行  今年は創業111年目で、再スタートを切る年であり、3年に開始した4ヶ年の中期経営計画「ACTIVE 2016」の最終年度にあたる。111年にちなみ3つの「1」をキーワードを掲げて実践していくことで、中期経営計画を必ず達成し、次のステージに向けた第一歩にしたい。

 1つ目の「1」は、原点回帰し、基本に忠実になるということ。我々の原点は、創業者の理念でもある、お客様の立場に立って求めるものを提供する「マーケットイン」と、何事にも果敢に挑戦する「チャレンジ精神」。この2つをDNA化して受け継いでいかなければならない。2つ目は、強みをさらに磨き上げて「No.1」をめざす。No.1は規模やシェアのことではなく、各部門や支店などが持っている強みを他に負けないレベルまで高めていくということ。1つでも多くの「強い分野」を育て、お客様にしっかり届けることは大変重要な事だ。3つめは“全社が一丸となって取り組む”ということ。組織の中でそれぞれの役割をしっかりと果たしていくことで、全体の目標を達成させたい。

 訪日旅行者数の急激な増加、お客様のニーズの多様化や特定目的化、インターネット予約の拡大、サプライヤーの直販化など、旅行市場の構造変化が急速に進んでいる。地方創生関連事業や北海道新幹線の開業など、業界にとっての追い風も吹く一方で、テロの発生による海外旅行の低迷や、需要が集中する東京や大阪など大都市圏の仕入環境の悪化、同業他社との競争の激化など、極めて厳しい環境が今後も続くだろう。

 こうした状況に対応するためには、中期経営計画を何としても達成しなければならない。そのためには、既成概念にとらわれない柔軟な発想と行動力、若い感性が必要不可欠だ。皆さんの持つ力を十分に発揮し、日本旅行の将来を切り拓く中心的な存在になっていただきたい。旅行を通じてお客様の求める価値を実現する仕事ができるということは、大変意義のあること。お客様に心から喜んでいただき、選ばれ続ける会社になるため、各人が努力を厭わず、日本旅行らしさを追求しながら、お客様の求める価値を提供し続けることが必要だ。自分に何ができ、何をやるべきかを常に考え、努力を積み重ねることが未来を切り拓くことに繋がる。こうした初心を忘れることなく仕事に邁進して欲しい。


阪急交通社:47名入社
代表取締役社長 松田誠司氏

阪急交通社  インターネットによるお客様の消費動向の変化、訪日外国人旅行者の急増、海外でのテロによる不安などで、旅行業界は大きな変化の時機に直面している。我々の課題としては、ヨーロッパに並ぶデスティネーションの拡充、お客様の要望を先取りした企画の提案、利便性の高いインターネット展開、首都圏市場における団体旅行の強化、訪日旅行の取扱拡大などが挙げられる。

 「常に変化を求め、お客様の声に応える旅を創出し、社会に必要とされる企業をめざす」という当社の基本方針のもと、全従業員が一丸となってそれらの課題に立ち向かっていきたいと考えている。そこでぜひ、新入社員の皆さんに心がけていただきたいことが3つある。

 1つ目は頭で考える前に汗をかいて働き、日々充実感を味わうことを好きになることで、2つ目は変化を当たり前のこととして捉え、取り入れることを好きになること。3つ目は会社の常識に囚われず「聞く力」を持ち続けることで、つまりは自らが疑問として感じることを大切にし、頭のなかに新しいことを吸収できる「白紙」の部分を持つ。それらのことによって、お客様に支持される商品やサービスが生まれていく。自分自身を大切にし、自らが楽しく充実して業務に励むことを常に意識してほしい。皆さんの活躍を期待している。


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