エクスペディア、国内でも最低価格保証、LCCの新市場に焦点
▽国内ホテルは「選択と集中」、ダイナミックパッケージ強化も
また、AAE Japanマーケティング・ディレクター東アジアの木村奈津子氏は、エクスペディアで提供する国内ホテルの増加をはかるが、「国内全域ではなく、集中と選択をおこなう」考えを述べた。エクスペディア全体のネットワークを活かし、インバウンドが強い東京、京都、大阪を強化するとともに、国内のLCC就航地のホテルを積極的に取り組むことで同社の強みを打ち出し、他社との差別化をはかっていく方針だ。
また、同氏はジェイティービー(JTB)との提携で今夏から提供を開始する宿泊施設7000軒についても言及。7000軒は最低価格保証の対象外であり、エクスペディア内に専用の特設サイトを設けて別途販売していくとした。販売は施設の地域特性を活かしておこない、特にLCCの国内線就航地、または就航予定地域で、エクスペディアがカバーしきれない部分をうまく補っていきたい考えだ。
さらに、国内LCCを活用したダイナミックパッケージについても積極的に取り組んでいく。三島氏はLCC側とはシステム上販売が可能かどうかを含めて話し合いを進めていくとした。同社では既にエアアジア・ジャパン(JW)のダイナミックパッケージを販売しているが、他LCCとの展開も検討していく考えだ。加えて、国内外のダイナミックパッケージの販売強化をはかり、ウェブサイトのシステム改修もおこなっていく。
このほか、モバイル経由の予約が増加傾向にあることから、モバイル対応の強化もはかる。具体的には、現在アプリとスマートフォン用サイトではホテルの提供のみだが、13年夏をめどに航空券やダイナミックパッケージの予約を可能にするなど、機能を強化していくとした。
なお、同社では国内最低価格保証を記念し、東京、京都、大阪、沖縄、札幌の5都市の300室限定で「国内ホテル1円セール」を実施。セールは3回に分けて実施し、第1弾として4月9日から14日まで、東京のフランパシフィック LE DAIBAと新橋愛宕山東急インの2ホテルで、合計100室をそれぞれ1円で提供する。旅行期間は5月12日から30日までとした。