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ANAグ、第1四半期は4年ぶりの最終黒字-営業利益110億円

  • 2012年8月5日

▽航空事業、売上高は11.7%増-内際とも順調に推移

 航空事業では、売上高は11.7%増の3064億円、営業損益は89億円の黒字(前年:92億円の赤字)だった。国際線旅客事業では、訪日需要の回復や、旅行需要が堅調に推移したことに加え、割引運賃の設定でレジャー需要を喚起したことが奏功し、売上高は20.2%増の832億円、旅客数は25.0%増の159万2000人となった。旅客単価は3.9%減だった。

 路線網では、中国路線で増便や機材大型化によるネットワークの拡充をはかった。また、羽田/フランクフルト線全便にB787型機を投入。さらに、ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)とのジョイントベンチャーによる共同運賃の設定で、競争力強化と利便性の向上に努めた。座席供給量をあらわす有効座席キロ(ASK)の8.8%増に対し、需要をあらわす有償旅客キロ(RPK)は24.6%増と大幅に増加し、ロードファクターは9.6ポイント増の75.3%となった。

 一方、国内線は震災からの反動もあり、旅行需要は堅調に推移。売上高は10.9%増の1492億円、旅客数は16.4%増の950万2000人、旅客単価は4.7%減となった。路線網では競合路線である羽田/福岡、鹿児島、熊本線へB787型機を投入し競争力の強化をはかったほか、成田/新潟線、伊丹/福島線の新規開設や福岡/宮崎、仙台線の再開、羽田/函館、小松線などの増便、羽田/沖縄線、成田/中部線の減便などで需給適合を推進。ASKは6.9%増、RPKは16.0%増、ロードファクターは4.6ポイント増の58.2%となった。

 このほか、旅行事業では売上高が31.3%増の347億円、営業利益は1710.4%増の8億円となった。海外旅行では主力のパッケージツアーとダイナミックパッケージ(DP)の商品販売を強化したことで、各方面で取扱高が拡大。国内旅行は東京スカイツリー効果で関東方面の旅行が順調に推移した。