他ホテルや観光施設とのコラボ強化で地域の観光を盛り上げる―グランドプリンスホテル広島 総支配人 平瀬春男氏

  • 2022年5月31日

目標は瀬戸内に7泊、連携をマネジメントする旅行会社の力に期待

 来年のG7サミットの開催が決まり観光産業への好影響も期待される広島。サミット誘致を進めてきた県が、主会場の第一候補に挙げているのがグランドプリンスホテル広島だ。アフターコロナに向け新たな一歩を踏み出す同ホテルの戦略と展望を平瀬春男総支配人に伺った。(聞き手:弊社代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人 岡田直樹)

平瀬氏。インタビューはオンラインで実施した

-ホテルの概要からご説明ください。

平瀬春男氏(以下敬称略) 開業は1994年。著明な建築家で早大名誉教授も務めた池原義郎先生の設計による三角形の建物が特徴的です。地上23階建ての高層建築に510の客室が配され、面積約1600平方メートルのメインバンケットホールは中四国では最大級の規模を誇ります。レストランは和・洋・中を取り揃え、和食は「なだ万」がテナント出店しています。また広島市内のホテルとして唯一、天然温泉が楽しめる温泉施設があるほか、エステ機能を備えたスパ施設、プール施設もあり、ウェルネスリゾートとしても充実しています。

 ホテルのコンセプトは「平和都市広島を象徴する穏やかな瀬戸内海にたたずみ、色鮮やかな、自然に包まれたホテル」です。

-平瀬総支配人の自己紹介もお願いいたします。

平瀬 1992年に当時のコクドに入社しました。その頃西武鉄道グループでは、シティ系ホテルをプリンスホテルが、リゾート系ホテルはコクドが担当しており、私は群馬県のスキーリゾート、万座プリンスホテルに配属され、ベルボーイやフロント担当として4年間勤務しました。その後は本社宣伝部に約10年。2004年に西武グループが再編されることとなり、グループのホテル全体を統括することになったプリンスホテルの企画部門で、ブランディングの再構築や事業再編に携わりました。再編を進める中で新規事業を手掛けるビジネス開発部も立ち上がり、ここで新規ホテルの開発や、新たに手掛け始めた指定管理業務(PPP)にも関わりました。その時期に始めた国営昭和記念公園や埼玉の国営武蔵丘陵森林公園のPPPは、現在も西武造園と共に継続中です。

 私自身はその頃に、中国吉林省の松花湖プリンスホテルの総支配人を1年間務める経験もしました。ホテルのオーナーである中国の不動産会社がスキーリゾートとしてのコンサルティングを求めてきたため、ホテル設計から立ち上げまでプリンスホテルが参画しました。その後の運営が軌道に乗らず、立て直し役として私が赴任した格好です。このホテルは1年後に形態がフランチャイズに切り替わったため、私は日本へ戻りました。帰国後は本社の法人営業部長を2年務めてからグランドプリンスホテル広島の総支配人に就任し、現在5年目です。

-ホテルの特色、一番の「売り」は何ですか。

平瀬 何と言っても目の前に瀬戸内海が広がるロケーションです。広島駅から遠いことに抵抗があるお客様もいらっしゃいますが、我々は「駅からは一番遠いが、瀬戸内海には一番近い」と考えるようにしています。駅からの距離が苦になるお客様は駅近のホテルを選んでいただくしかないと、それくらい割り切って特色を出していこうとホテル内では話し合っています。

 また宮島と原爆ドームという2つの世界遺産へのアクセスは、ホテルの桟橋から宮島までは船でダイレクトに行けて所要時間は26分、原爆ドームにも車で20分弱。2つの世界遺産に挟まれた好立地もアピールポイントです。

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