南ア、新プロモのテーマは「WOW」、6つのテーマで感動を訴求

  • 2016年10月9日

南アフリカ観光局のブラウワー氏  南アフリカ観光局はこのほど、9月下旬から新たなグローバルキャンペーン「WOW IN EVERY MOMENT」を開始したことにともない、メディア向けの紹介イベントを開催した。アジア太平洋地区プレジデントのブラッドリー・ブラウワー氏は冒頭の挨拶で、「南アフリカは自然や野生動物と人が共存し、少なくとも1日に3、4回は驚きや感動を味わえる魅力的な国」とアピールした。

 新たなキャンペーンでは、「WOW」という驚きや感動を表現する言葉をテーマに、南アフリカの多彩な魅力をアピールする。観光資源を「息をのむ絶景」「ワイルドライフ・サファリ」「文化・世界遺産」「シティライフ」「アドベンチャー」「海」の6つに分類し、各テーマを象徴する場所やアクティビティを紹介することで、「次の旅先」としての認知度向上をはかる考えだ。

 同局によると、南アフリカは定番の海外旅行先をひと通り訪れた50代以上の旅行者が、「死ぬ前に一度は訪れておきたい」との考えから、最後に選ぶデスティネーションになっているという。新キャンペーンを通じて、「身近に感じられる南アフリカ」をアピールし、取り込みが遅れている若年層を含む幅広い層の獲得と、リピーターの造成をめざす。

イベントには高橋ひとみさんも登場し、自身の旅の思い出を紹介した  日本市場での展開としては、同局の日本語版ウェブサイトとオープンドアの旅行比較サイト「トラベルコちゃん」に特設ページを開設。複数のプロモーション動画を公開したほか、ブラウワー氏など6人のスペシャリストが6つのテーマについて魅力を紹介するコンテンツ、観光親善大使である女優の高橋ひとみさんの旅行記などを掲載している。また、旅行キュレーションサイト「Find Travel」にも公式ページを設け、情報発信をおこなっている。

 そのほか、旅行会社向けには引き続きセミナーなどを実施するほか、販促ツールとして南アフリカ産ワインやルイボスティーを提供するなどサポートを強化していく考え。また、今後はYouTubeで公開するキャンペーンのピーアール動画「みんなで参加!”WOWキャンペーン”」の制作に向けて、動画への参加も呼びかける。

 南アフリカへの日本人訪問者数は、2014年から15年にかけてはエボラ出血熱に関する風評被害の影響で減少。しかし16年に入ってからは1月から7月まで前年比増を継続し、累計は35.8%増の1万3893人となるなど回復傾向にある。同局は今年に入りテレビや雑誌、ウェブサイトなどでの露出が増え、旅先としての認知度が向上しているためと分析している。