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現地レポート:フィンエアー、2年目の大規模ファム

エストニア含む3方面を訪問
ヘルシンキ起点に北欧開拓

タリン、北カレリア、クーサモの見どころ発表
ヘルシンキ周辺の商品開発にも期待

チームごとに話し合い、発表用の資料を作る 3方面に分かれて2日間を過ごした参加者はヘルシンキに戻って、最終日の3日目に報告会を実施した。永原氏から「ヘルシンキでストップオーバーして1、2泊するときに、どんな商品が作れるのかという視点で見て欲しい」というアドバイスのもと、午前中はチームごとに話し合い、資料を作成。午後に各チーム約15分のプレゼンテーションをおこなった。

 タリンを訪れたチームは、位置と歴史、市内観光、グルメ、ナイトライフの4点から魅力を紹介。ヘルシンキから飛行機で30分、船で2時間のタリンは、日帰りツアーあるいは1泊2日のツアーに最適と説明した。また、中世の雰囲気を残す旧市街、自由行動での伝統工芸品作り、ガラス製品などのおみやげ、レストランでのグルメのほか、カジノ併設ホテルでナイトライフを楽しめることも紹介した。

ノルディックウォーキングなど、自然のなかでのアクティビティはフィンランドならではの魅力 北カレリアを訪れたチームは、FIT向けとグループ向けに分けてモデルプランを提案した。FIT向けには、ハンディクラフト体験ができるヨエンスーの街と、ハイキングやサウナを楽しめるコリ国立公園を訪れる4泊6日のプランを、女子旅やハネムーン用に提示。15人から20人程度のグループ向けには、コリ国立公園の自然に触れる旅として、ノルディックウォーキングやフォレストヨガなどによるストレス解消を提案したほか、宿泊施設のある東方正教会の新ヴァラモ修道院でのワインテイスティングも紹介した。

パワーポイントの資料をもとに15分ずつプレゼンテーションをおこなった クーサモを訪れたチームは、スキーリゾートであるルカ村の魅力とモデルコースについて発表。ヘルシンキから空路で1時間40分のクーサモから向かうルカ村を、国立公園のハイキング、湖でのラフティング、サウナから湖に飛び込む体験など、北欧の自然を子供からシニアまで楽しめる、3世代家族向けのデスティネーションとして訴求できることを説明した。

AYのアンシ・パルタネン氏は「ヘルシンキからはバルト3国やスウェーデン、ロシアも近く、プロダクトが造りやすい」とアピール  AYヘッド・オブ・トラベルプロダクトのアンシ・パルタネン氏は、「今年1月から3月までの(フィンランドにおける)外国人宿泊数が6.6%増となったなか、日本人は11.6%増と大幅に増加した」と日本市場の重要性を強調。さらに、AYがフィンランド観光局や旅行業界と共同で、FIT向けのストップオーバー用パッケージを造成しており、9月に発表することを明かした。

 このメガファムは来年以降も継続する予定で、永原氏は「ニーズが多様化するなかでは、ヘルシンキ周辺の多様な北欧圏の素材の提供が重要となる」と意義を強調。旅行会社に向けては「日本の4都市からAYとJLを使って、フィンランドの各地やバルト3国に簡単に行けるメリットを活かしてほしい」と、新しい商品造成への期待を示した。

取材協力:フィンエアー、日本航空、フィンランド政府観光局
取材:平山喜代江