現地レポート:モルディブ、高級リゾートならではの魅力

  • 2015年12月10日

スパやダイビングなど訴求
16年に観光省の通年キャンペーンも

「アナンタラ ヴェリ リゾート&スパ」から見た景色  モルディブ大使館は先ごろ、スリランカ航空(UL)の協力のもと、プレスツアーを開催した。ハネムーンのデスティネーションとして有名なモルディブへは、年間3万5000人から4万人の日本人が訪問。2011年からは概ね増加傾向にあり、15年1月から10月までの累計も前年比1.3%増と微増しているが、来年は通年のキャンペーンを実施して、さらなる観光客増をはかる計画だ。ここではプレスツアーで取材したモルディブの魅力や最新情報、今後のプロモーション方針などについて紹介する。


1島1施設のリラックスできる空間
高級リゾート地ならではのサービス

バアア環礁に位置する「ココ・ボドゥ・ヒティ」 モルディブ大使館によると、14年の同国への日本人訪問者数は3万8817人。このうち約8割がハネムーナーで、残りの約2割がダイビングなどのマリンアクティビティによる需要という。モルディブ大使のアハメド・カリール氏は、1島につき1つのリゾートのみを設けている同国では、観光客で混雑するようなことがないため「落ち着いていてリラックスすることができる」と説明。「料金は高いものの、ハイエンドなサービスを求めるハネムーナーなどには最適なデスティネーション」とアピールした。

「ヴァドゥーアイランドリゾート」の客室。床に窓が設けられ、海に入らなくても魚を見ることができる  モルディブがハネムーンのデスティネーションとして人気を集める1番の理由は、きれいな海と水上ヴィラだろう。同国のほとんどのリゾートでは水上ヴィラを設けているが、同国の玄関口であるイブラヒム・ナシル国際空港からスピードボートで約10分の場所に位置する「ヴァドゥーアイランドリゾート」では、モルディブで最古の水上ヴィラを保有。すでに客室としての提供はしていないものの、今後はミュージアムとしてオープンする計画で、現在は改装工事をおこなっているという。

「クルンバ モルディブ」の客室。ビーチヴィラでは、部屋のテラスから直接ビーチへ行くことができる  日本人訪問者の多くが水上ヴィラを利用する一方、欧州の旅行者からは浜辺に設けられた「ビーチヴィラ」が人気を集めている。モルディブでは珍しく水上ヴィラを設けていないリゾート「クルンバ モルディブ」では、ビーチヴィラやバンガローなど9種類の客室を提供。ゆっくりとした時間を過ごしたい人には最適だ。

「ザ・ホワイト・ルーム」内の様子  また、各リゾートではそれぞれ、訪問者数の多くの割合を占めるハネムーナー向けのサービスを用意している。例えば、空港から国内線とスピードボートを利用して約3時間の場所に位置する「アヤダ モルディブ」では、ウェディングセレモニーをおこなうことのできる式場「ザ・ホワイト・ルーム」を設置。牧師がいないため正式な結婚式を開催することはできないものの、パーティーや写真撮影をおこなうことが可能だ。

「アナンタラ ヴェリ リゾート&スパ」にある「Sundari Ayurvedic Spa」  また、今回訪問した各リゾートの広報担当者によると、ハネムーナーなどのハイエンドな層にはスパのプログラムの人気が高いという。プログラムはほとんどのリゾートで用意しているが、なかでも特徴的なのは空港からスピードボートで35分の場所に位置する「アナンタラ ヴェリ リゾート&スパ」内のスパ「Sundari Ayurvedic Spa」だ。ここでは、日本でも注目を集めているインドの伝統医学「アーユルヴェーダ」のプログラムを提供。利用者がいくつかの質問に回答すると、ドクターが回答などから判断し、各人にあわせたプログラムを提供する。