カナダ、好調な日本市場、関西市場に期待も―RVC2015レポート(1)

  • 2015年6月18日

8月からオンラインビザ導入、日本市場への影響「限定的」
ACの関空/バンクーバー線で関西市場に期待

RVC2015の会場の様子  5月下旬にカナダのナイアガラフォールズで開催された「ランデブーカナダ2015(RVC2015)」は、オンラインビザ「eTA」の導入、新しいマーケティングネーム「デスティネーション・カナダ」の発表など話題の多いイベントとなった。カナダへのインバウンド旅行市場を取り巻く環境に変化が見えるなか、カナダ観光局および各州・準州の日本マーケットのへの取り組みなどについて、2回にわたってリポートする。


eTA導入、日本市場への影響「限定的」

(左から)カナダ観光局国際担当副社長ルパート・ペーターズ氏、社長兼最高経営責任者のデービッド・ゴールドスティーン氏、マーケティング上級副社長のジョン・マメラ氏。  今年のRVC2015の最大の話題は、オンラインビザeTA(Electric Travel Authorization)プログラムの導入だ(関連記事)。日本を含むアメリカ以外のすべての国が対象となり、今年8月から申し込みを開始。2016年3月15日から施行される。取得代は7カナダドルで、有効期間は5年間。期間中は何度でも入国が可能となる。

 取得代金の活用法について、カナダ観光局社長兼最高経営責任者のデービッド・ゴールドスティーン氏は、「システムの運用のために利用される」と説明。アメリカのETSAのように一部を旅行プロモーションに活用することはない。

 この点について、RVC2015に参加した日本の旅行会社からは「カナダ政府の決定は尊重するが、もう少し活用法に工夫があってもいいのではないか」との声が挙がった。さらに、「出発当日の取得が可能かどうかなど、まだわからない点もある。内容の周知に力を入れて欲しい」との要望も聞かれた。

 eTA導入の背景として、市民権・移民大臣のクリス・アレクサンダー氏は「最近の国際情勢における安全保障上理由」を挙げるが、このプログラムは外国人の入国を規制するものではない。逆に、日本やヨーロッパなど成熟市場からの旅行者の伸びがあまり期待できない中で、これまでビザ取得が必要だった新興国からの旅行者を増やすうえでは有効なプログラムになると期待されている。なお、カナダ市民権・移民当局によると、カナダ経由でアメリカに行く場合も、eTAの取得が必要。この場合、アメリカのESTAと合わせて、2つのビザを取る必要がある。

 各州観光局の反応も好意的だ。「代金はアメリカESTAの半額、有効期間も5年と長い。日本人にとって障害になるとは思えない」(ブリティッシュ・コロンビア州(BC州)観光局市場開発マネージャーのモニカ・リーク氏)、「今の時代において現実的な手続き」(アルバータ観光公社ビジネス開発担当副社長のカレン・ソイカ氏)、「手続きも簡単。入国もこれまでよりもスムーズになるだろう」(ユーコン準州観光局マーケティングマネージャーのジェシカ・ルッフェン氏)。それぞれ日本市場への影響はないと見ている。