14年上期の宿泊施設倒産は43件、昨年の68件から減少

  • 2014年7月10日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、2014年上半期(1~6月)の宿泊施設の倒産件数は43件で、前年の68件から36.7%減となった。負債総額は44.3%減の265億7100万円。旅行業や宿泊業を含む全業種の倒産件数は9.7%減の5073件で、宿泊業の減少傾向は平均を大きく上回った。TSRでは「東日本大震災の発生以降続いてきた、高水準の倒産件数も落ち着きを見せた」との見方を示している。

 ただし、倒産原因については販売不振などを理由とする「不況型の倒産」が41件と大半を占め、依然として厳しい事業環境を反映した結果となった。震災関連の倒産は8件で、昨年の10件から減少した。

 なお、6月単月の倒産件数は7件で、昨年と同数だった。そのうち震災関連の倒産は2件。負債総額は51.9%増の86億5200万円だった。倒産した7件のうち6件は東北、北陸、四国、九州など地方の宿泊施設。負債額が最も大きかったのは、佐賀県の鳥栖観光開発の39億5600万円だった。