トップインタビュー:香港政観日本局長の堀和典氏

「食」テーマにプロモーション強化
店頭スタッフ向け「FIT FAMツアー」も検討

-プロモーションの戦略はどのように組み立てられているでしょうか

 他国との競合の中で、明らかに香港ならでは、というものをお見せしていかなければならない。我々としては「今」行かせたい。3年後くらい、ではなくて、この12ヶ月以内に訪問していただくための需要喚起をしていく。

 そのためには、やはり必ずこれをするべきという「Must Do」の体験を推奨する必要がある。ひとつは食がテーマになっていく。

 もちろん夜景やショッピングなどもあるが、ショッピングは今円安で、さほどメリットを感じてもらえないし、ショッピングデスティネーションの競合先は多数ある。夜景も素晴らしいが、一度見たら満足してしまう。

 リピーター化を考えても食。食はいろいろなものを広く捉えていける。香港自体が食堂のようなものだ。ミシュランの星付きレストランもたくさんあるし、B級グルメも豊富。ワインも税金がかからず、お手頃価格で楽しめる。夜景の見えるレストランといった切り口も可能だ。


-「食」はこれまでも取り組んできたはずですが、手法を変えられるということでしょうか

 今までは、夜景も食もショッピングも、かなり範囲が広かった。これが間違っていたわけではないが、ある程度焦点を絞っていきたい。我々が直接いえることではないが、メディアに「ここは絶対行かないと」といった情報を、具体的に落としこんでいくのがこれからやろうとしていること。

 また、キャンペーンといっても、広告キャンペーンをするつもりはない。認知も関心も高い。問題なのは欲求、12ヶ月以内に香港へ行こうという部分であり、コンテンツを増やす必要がある。テレビ番組、雑誌の特集、デジタルコンテンツなどに注力していく。


-旅行会社との関係についてどのようにお考えでしょうか

 商品造成の際に旅行業界側の事情が優先されることがあるが、それらは消費者には関係ない。個人的には、まずはフリータイム型のツアーが他のデスティネーションに対して競争力のある価格で店頭に並ぶことが理想だ。店頭やウェブサイトに香港の商品を出していただけるよう、我々も努力しなければならない。

 もちろん、フリータイム型のみの価格競争では旅行会社が苦しい。そこで、特別なレストランのアレンジやクッキングクラスなど体験型のプログラムといった、旅行会社独自のセンスを加えていっていただきたい。

 また、店頭スタッフ向けの教育プログラムも重要と考えている。個人的なアイディアだが、これからは店頭スタッフの研修旅行も「FIT FAMツアー」で良いと思っている。多少お金を払ってでも自由に、行きたい時にしたいことを楽しめるようにできれば一番良い。企画担当者向けの研修旅行も継続していく。


-ありがとうございました