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現地レポート、イタリアに新高速列車登場-欧州を鉄道で巡る魅力

  • 2012年12月20日

イタリア高速列車「.italo」の登場で
さらに快適になる鉄道の旅と各地の新素材

バルセロナ・パリでは、
リピーターも満足する体験型ツアーがおすすめ

「ガウディ・イクスペリエンス」の壁面タッチパネル。様々な視点からガウディの作品を検索できる

 今回のツアーではトルコ航空(TK)を使い、イスタンブール経由でバルセロナに入った。成田を午後0時55分に発ち、バルセロナに午後11時35分着で同日到着となり、翌日から無駄の無いスタートを切った。訪問地はバルセロナからパリ、ローマへと、計3ヶ国7都市。まずは、今のヨーロッパツアーで人気の組み合わせというバルセロナとパリの新素材から紹介したい。

「グエル公園」にあるモザイクの天井。ガウディの作品には割れた皿やタイルの欠片が多く使われており、エコの先駆者ともいわれている

 バルセロナでの観光といえばやはり、世界遺産に登録されているガウディの建築群だ。今回はその1つ「グエル公園」を見学した後、近くにある新施設「ガウディ・イクスペリエンス」を訪れた。70名入るオーディオルームでは、4D技術を駆使して彼の作品の謎に迫る。迫力ある3D映像にあわせて座席が揺れ、鳥の羽ばたきや水しぶきまでもリアルに体感する。展示コーナーでは壁全体が巨大なパッチパネルになっており、日本語を含む9ヶ国語でガウディの全作品について知ることができる。“ガウディの最新体験”をぜひツアーに組み込みたい。

ルーブル博物館に集合したツアー参加者。「この広場で左右対称でないものは何でしょう?」そんな謎解きからツアーが始まる

 またパリでは、電動自転車で4時間パリの街を観光する「パリ・チャームス・アンド・シークレッツ」に参加した。ポイントは主要な観光名所と隠れスポットの両方を訪れること、ガイドの解説がユニークなことだ。訪れるスポットにちなんだ様々な謎を切り口に、エピソードや知識がふんだんに盛り込まれた話は飽きることがない。「面白い内容のツアー。自転車は各地を最短コースで結ぶし、“パリの街を自転車で走っている”という充実感と開放感は、リピーターにも満足してもらえる。FITや卒業旅行などに薦めたい」と男性参加者。車道を走ること、右側通行なども案内した上で、若い世代を中心に提案したい。

「ブラッスリー・モラード」は地元の人にも観光客にも人気の老舗。地下のワインセラーには希少価値のワインも眠っている

 サイクリングの後は「ブラッスリー・モラード」でディナーをとった。ここでは「ミーティング・ザ・フレンチ」が企画する“レストランの舞台裏見学”を体験した。シェフとウエイターが忙しく動き回る戦場のような厨房、地下のワインセラーなど通常は見られない場所が印象的だ。「ミーティング・ザ・フレンチ」は一般家庭での料理教室、ベーカリー舞台裏見学、各種工房見学などユニークなツアーを企画している。パリは女性のリピーターが極めて多い街。参加型・体験型の新しい素材を提案することで、リピーターのニーズを掘り起こしたい。