インタビュー:ツーリストエキスパーツ 高木英二氏

  • 2012年8月21日

旅行者とのコミュニケーションで「ファン」増やす
添乗員として企画や販売のサポートも

-参加者の満足度を高めるため、工夫していることはありますか

画用紙に描いた図を使って教会の仕組みを説明。図はすべて自作のもの  観光地でのガイドの際は、お客様にわかりやすいよう、手作りの図を使って説明しています。耳だけでなく目でも情報をお伝えすれば、より理解も深まります。集合場所も紙に書いてお見せしながら連絡しており、お客様にも「間違えない」と好評です。

 また、お客様には飲食店情報などを掲載した手作りのオリジナルマップやプリントを配布し、美味しいお店があればその場で紹介して立ち寄ることも。フィレンツェで美術館見学後に必ず行くジェラート屋さんがあるのですが、そこはクリントン元米国大統領お気に入りの、手作りのバニラアイスにエスプレッソをかけた「アフォガード」を出す人気の店です。元大統領が専用機を待たせてもう一度食べに行ったという逸話もあり、お客様には喜んでもらっています。こうしたお客様の反応を見るのが喜びです。

 参加者の安全面にも気を使います。例えば簡単にできる手荷物の安全対策として、単語帳などに使うような、直径3センチくらいの鉄のリングをお渡ししています。ファスナーにリングをつけることでかばんが開きづらくなり、スリの予防策になります。


-団体旅行の営業とツアーを企画することもあるとのお話ですが

 各支店が受注する視察やインセンティブなどの団体旅行で、ツアーの企画やセールスを手伝っています。KNTの営業と協力して提案書を作成し、コンペでプレゼンテーションをすることもあります。

 団体旅行は募集型のツアーとは違って、グレードが高い提案ができるのが魅力ですね。企画のポイントは「食」。現地の旬の美味しいものを提供することにこだわっています。色々と手間がかかりますが、そうしないとお客様は満足しません。できるだけ美味しいものを予算内で提供していく、ということは自分が得意としているところです。

 例えば、10月には招待旅行でオランダ、ドイツ12日間の旅程を組み、現地レストランで旬のジビエや魚料理を用意しました。レストランは自分で直接手配しました。レストラン情報は現地で知り合ったローカルガイドやホテルのコンシェルジュ、友人達から得ています。また、ツアーの自由時間を利用して現地で実際に食べて味を確認し、美味しければ取り入れるようにしています。テレビで紹介されるレストランや旅番組もマメにチェックしています。集めた情報は社内で共有化していますし、若手にアドバイスすることもありますね。