主要58社、8月海外旅行は半年ぶりプラス、訪日4割減も国内2%増

  • 2011年10月10日

 観光庁が取りまとめた主要旅行会社58社の2011年8月の旅行取扱状況速報で、海外旅行の取扱額は前年比2.3%増の2459億3475万6000円となった。2月以来半年ぶりのプラス成長で、観光庁によると一部の旅行会社からは、円高傾向が追い風となり、特に近場の台湾や韓国などアジア方面を中心に回復基調にあるとの報告が寄せられたという。

 海外旅行の取扱額を会社別で比較すると、ジェイティービー(JTB)グループ14社が2.7%増の537億9677万1000円で首位。次いで、エイチ・アイ・エス(HIS)が15.9%増の417億5038万5000円、阪急交通社が8.8%増の193億7629万2000円で続いた。

 海外旅行取扱額の伸び率では、全58社のうち28社がプラス成長。会社別で見ると、i.JTBが37.9%増の24億7780万2000円で最も高く、次いで楽天トラベルが36.5%増の24億4817万3000円、日新航空サービスが17.9%増の37億7659万5000円となった。取扱額が100億円を超える会社では、HISの15.9%増が最も高く、阪急交通社の8.8%増が続いた。

 海外旅行募集型企画旅行の取扱状況を見ると、取扱人数は4.6%減の45万4631人、取扱額は0.3%増の909億9909万6000円。人数については、日本政府観光局(JNTO)による8月の出国者数(速報値)は9.1%増の179万2000人となっており、FIT化が進んでいる可能性がうかがえる。

 なお、訪日旅行は40.5%減の35億1873万8000円で6ヶ月連続の前年割れ。一方、国内旅行は2.0%増の4294億3888万4000円で海外旅行と同様半年ぶりに前年を上回った。これにより、全体も1.7%増の6788億9237万8000円となった。このほか57社の海外、国内、訪日についての詳細は、下記リンク先のファイルを参照のこと。


▽主要旅行会社取扱概況
エクセルファイル



※訂正案内(2011年10月11日 午前9時42分)
・訂正箇所:タイトル 誤:主要57社
 ↓
正:主要58社