米国西部5州、日本市場が好調な推移−「星空」で冬の需要喚起ねらう

  • 2010年5月20日
 アメリカ西部5州政府観光局日本地区代表の星野修氏によると、2010年の日本人訪問者数が好調に推移しているという。正確な統計はないものの、大手旅行会社では第1四半期で前年比20%から50%増を集客しているようだ。星野氏は、2009年に新型インフルエンザなどで旅行を手控えたシニア層が動いていると分析。ツアーの出発日を増やす旅行会社もあるといい、好調さは今後も続く見込みだ。

 2010年の活動方針としては、5月から10月の期間に運航されるデルタ航空(DL)の成田/ソルトレイクシティ線を「大きな力」ととらえ、「大自然が一気に近くなった」ことを積極的にアピールする。アリゾナ州、ユタ州、ニューメキシコ州、ワイオミング州、サウスダコタ州の5州が持つ大自然の魅力をいかに浸透させるかがカギと見ており、メディア露出などでその実現をはかる。

 また、課題である冬の需要を喚起するため、「星空」を打ち出したプロモーションを積極的に展開する。グランドサークル内のナチュラルブリッジズ国立モニュメントは世界初の「ダーク・スカイ・パーク(暗い空を持つ公園)」で、アメリカの国立公園の中で最も暗い空を持っているため、全米で最も星空が綺麗に見えるという。

 さらに2010年にグランドサークルで見ることができる流星群に焦点をあてることで、「今年行かなければ」という気持ちを喚起できることもあり、旅行会社の反応も良いという。