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国土交通大臣 斉藤鉄夫氏

  • 2022年1月4日

(各分野における観光施策)
 国内クルーズについては、船内や旅客ターミナルでの感染症対策の徹底により、運航を再開しております。国際クルーズについては、地域の安全・安心を前提とした上で、国内外の感染状況や水際対策の動向等を踏まえながら、必要な取組を進めてまいります。

 また、昨年5月に閣議決定された、「第2次自転車活用推進計画」に基づき、私を本部長とする自転車活用推進本部を中心に、政府一体となって、自転車通行空間の計画的な整備、シェアサイクルの普及促進、ナショナルサイクルルート等を活かしたサイクルツーリズムの推進等、自転車の活用の推進に向けて取り組んでまいります。

 鉄道分野においては、インバウンドにも日本の鉄道を利用してより快適に旅行を楽しんでいただくために、多言語による案内表示・案内放送の充実、駅・車内における無料Wi-Fiサービスの整備、トイレの洋式化、クレジットカード対応型券売機や交通系ICカードの利用環境整備、大型荷物置き場の設置、観光列車やサイクルトレインの導入等の取組を進めてまいります。

 航空分野においては、首都圏空港における年間発着容量約100万回の実現を目指し、必要な取組を進めてまいります。具体的には、成田空港について、第三滑走路の整備等に関し、地元自治体等の関係者と連携し、機能強化の実現に最大限取り組んでまいります。また、羽田空港については2020年3月から新飛行経路の運用を開始しており、引き続き、騒音・安全対策や新飛行経路の固定化回避に向けた取組、丁寧な情報提供を行ってまいります。地方空港においては福岡空港の滑走路増設事業、新千歳空港の誘導路複線化事業などを推進し、ゲートウェイ機能の強化を図ってまいります。加えて、安全かつ効率的な航空機の運航を実現するため、国内管制空域の再編に向けた取組を引き続き実施します。

(IRの整備)
 IRについては、誘致を検討している自治体において、既に事業者を選定するなど、区域整備計画の申請に向けた準備が進められているものと承知しております。

 国土交通省としても、引き続き、国際競争力の高いMICE施設等が整備され、滞在型観光の促進や国内各地の魅力発信に資する我が国に相応しい優れた計画を認定すべく準備を進めてまいります。その際、国民の懸念を払拭するため、依存症などの弊害防止対策に万全を期すとともに、手続の公正性・透明性を確保するよう留意しつつ、所要の作業を丁寧に進めてまいります。

(危機に瀕する公共交通の確保・維持等)
 世界規模での新型コロナウイルス感染拡大により、航空需要は過去に例を見ない規模の大幅な減少が継続しており、航空業界は昨年に引き続き厳しい経営状況にあります。航空ネットワークは、公共交通として国民の社会経済活動を支えるとともに、インバウンドなどポストコロナの成長戦略にも不可欠な「空のインフラ」です。航空ネットワークの維持と今後の成長投資の下支えのため、航空会社や空港会社等に対しては、令和4年度予算等の成立を前提に、航空会社に対する総額700億円規模での空港使用料や航空機燃料税の軽減、空港会社に対する無利子貸付等を行うこととしております。さらに、空港における感染リスク最小化のための受入環境整備を引き続き推進してまいります。

②国民の安全・安心の確保

(東日本大震災からの復興・創生)
 観光関係では、風評被害の残る福島県に対し、観光振興に向けた滞在コンテンツの充実・強化、受入環境の整備等の取組を総合的に支援するとともに、ALPS処理水の海洋放出による風評への対策として、ブルーツーリズム等の推進に向けて支援を行ってまいります。

③未来を創る経済好循環と明るい希望の持てる社会の実現

(2050年カーボンニュートラルに向けた取組等のグリーン社会の実現)
航空分野では、持続可能な航空燃料(SAF)の導入促進等の航空機からのCO2排出削減、空港の施設・車両のCO2排出削減等や再エネ拠点化の取組を推進するとともに、国際民間航空機関(ICAO)におけるCO2排出削減の議論を引き続き主導します。

※一部抜粋