JTB山北新社長にインタビュー、コロナ禍でソリューション事業尖鋭化へ
元欧州本社代表、スピード感や多様性を重視
未来は「デジタル先進企業」プラス「人財力」で
JTBの経営トップが6年ぶりに交代した。6月30日付で新たな代表取締役社長執行役員に就任したのは、10数年に及ぶ欧州駐在で欧州本社代表を務めた後、今年1月には常務執行役員“特命事項担当”に就任していた山北栄二郎氏。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的拡大が続くなかで日本最大の旅行会社グループの舵取りを始めた山北氏は、まずはこの難局をどう乗り切るのか。そして、次の100年のための「第三の創業」と位置づける経営改革をどのように引き継ぐのか。単独インタビューで詳しい話を聞いた。
-社長就任と同時進行でCOVID-19の拡大が進みましたが、これまでの心境の変化をどのように振り返りますか
山北栄二郎氏(以下敬称略) 今回のコロナ禍のインパクトは極めて大きいが、経営改革に向けた基本的な考え方は変わらない。ただし各種施策のスピード感については、より加速する必要性を感じており、社長としての新たなチャレンジが1つ増えたと受け止めている。
コロナ禍を経て社会のデジタル化は一層進み、リモートサービスなどがさらに取り入れられて、新たな時代が訪れるだろう。従ってJTBにおいても、デジタルプラットフォームの構築をいかに迅速に進めるかが、より大きな課題となってくる。