芝パークホテル、訪日向け新ホテルの詳細発表-16年夏開業
東京・芝公園の芝パークホテルは10月22日、2016年夏の新規開業に向け、現在建替え中の本館の新名称と概要を公開した。同社では「芝パークホテル」として本館と別館を展開してきたが、本館を建て替えて訪日外国人客向けの新しい別ブランドのホテルとして独立することを決定。今年1月から工事を開始した。新ホテルの名称は「芝パークホテル151(いちごいち)」に決定した。同社によると、海外の宿泊者にとって読みやすい名称にし、151には「宿泊客の憩いになれるように」との思いを込めたという。
主なターゲットは訪日外国人。同社広報によると「芝パークホテル」の訪日外国人宿泊客は、需要が高い時期には全体の65%から70%を占めており、米国やオーストラリアなど英語圏の宿泊客が多い。新ホテルでは85%から90%が訪日外国人になる見込みだ。
ホテルは地上9階、地下1階で、客室数は70室。宿泊者の趣味や嗜好、宿泊時期、訪日目的をヒアリングし、ニーズに合わせた「テーラーメードのおもてなし」を提供する。同社によると、現在「芝パークホテル」の英語版サイト上に、宿泊客が事前にホテル側に要望などを伝えることができるフォーム「For Your Stay」を設置しており、新ホテルでも同様の取り組みを実施する。
客室はコンフォートツインが61室、コンフォートダブルが8室、バリアフリールームが1室で、全室禁煙。広さはいずれも30平方メートルで、カーペットなどに日本の伝統色を使用するなど、色や柄、照明などに和の雰囲気を取り入れた。ベッドルームとクローゼット、バスルームには間仕切りを設けており、コンフォートツインではバスルームとトイレを別々に分けてバスタブを配備した。このほか、スーツケースを置くためのバゲージラックも用意した。
ホテルの2階には宿泊者が日本文化を体験できるよう、広さ34.5平方メートルの「和体感サロン(仮称)」を設置。ホテルスタッフが講師となり、サロンをオープンして折り紙や習字などの体験プログラムを提供する。また、不定期で日本酒の飲み比べや、季節に合わせてホテル周辺などを案内する無料ツアーなどもおこなう予定だ。なお、同ホテルでは既に日本文化を体験するプログラムを試験的に実施しており、宿泊者から好評を博しているところ。新ホテル完成後には「和体感サロン(仮称)」に統合する。
そのほかにはステーキレストランや、長期滞在者向けにコインランドリー、アイロン、電子レンジ、自動販売機、製氷機を備えるサービスルームも用意する。1月から宿泊の予約を受付する予定だ。