サイパン、日本市場の重要性強調-新たに駅伝イベント開催
マリアナ政府観光局(MVA)は5月27日、都内で旅行会社向けにセミナーとワークショップを開催した。登壇したMVA局長のペリー・テノリオ氏は「北マリアナ諸島の観光産業は日本からの渡航者によって発展し、現在も非常に重要なマーケット」であると強調。参加者に対し送客への協力を訴えた。
MVAによると、2014年の日本人訪問者総数は前年比22%減の11万234人。1月から4月の累計は28%減の3万1640人、4月単月では13%減の6037人となっている。テノリオ氏は「継続する円安と日本市場における競合デスティネーションの多様化により、ここ数年は我々にとって非常にチャレンジング」としながらも、需要増に向け「航空会社並びに旅行業界のパートナーの皆様との密接な関係を築き上げて」いきたいと語った。
また、MVA日本事務所旅行業界担当ディレクターの中村滋氏は、サイパンまで日本から約3時間半で訪問でき、空港からホテル、ホテルから観光地などが30分圏内で「現地についてからの移動時間が短い」利便性を強調。さらに、ほかの競合デスティネーションと比較すると「海の綺麗さが断然違う」とアピールした。セミナーではサイパン島北部のパウパウビーチやダイビングスポットとして名高いグロットなどを紹介。グロットはシュノーケリングでも十分楽しめるとし、ここ数年でツアーの造成も増えているという。なお、同局ではこのほど初心者ダイバー向け小冊子「Be a Diver」を作成。また、7月には新たな教育旅行ガイドやファミリー向けの小冊子も作成する予定だ。
さらに、中村氏は今年初開催のイベントとして「サイパン トロピカル EKIDEN 2015」を紹介。8月29日に開催する駅伝レースで、1周約2キロメートルの2種類のコースを計4時間かけて走り、周回数を競うもの。家族向けに約2キロメートルの海沿いのコースを1周する「ファミリーラン」も用意した。ホリプロの全面協力により、複数の有名人も参加する予定だ。また、8月22日から9月26日の期間、毎週土曜日には北マリアナ諸島の音楽や舞踊、グルメなどの文化を紹介する「インターナショナル・カルチャー・フェスティバル」が開催される予定。中村氏は「第2四半期(7月~9月)はまだ販売チャンスがある」とし、イベントを販売増に向けて活用してほしいと呼びかけた。
このほか、MVAでは旅行業界向けにはグループキャンペーンとして、9月から12月9日までの出発日を対象に、補助金を交付するプロモーションを実施。パッケージツアーを除く15名以上50名以下の新規団体が対象で、出発45日前までの申請が必要だ。4月から6月も同様のプロモーションを実施しており、17団体をサポートしたという。
なお、セミナー、ワークショップにはサプライヤー18社が出展。旅行会社など約170名が参加した。