ヨルダン、ヨルダン国内の現況について(2月05日現在)

  • 2015年2月6日

 先月発生しましたダーイシュ(ISIL)による邦人人質殺害事件は、日本国民全体にとって衝撃的な事件であったかと思います。

 当該事件の政府対策本部がヨルダン・アンマンの日本大使館に置かれ、大使館周辺の様子が幾たびとなく報道されました。また現在、外務省・大使館より、ヨルダン国内への渡航に関しまして注意喚起も発出されています。(ただし「注意喚起」であって、危険度の引き上げ等ではありません。現在も、ヨルダン国内のほぼすべての地域が「十分注意してください。」となっております。)
当然、ウワサや風評、映像や報道から来るイメージによってヨルダンへの渡航を忌避する傾向にあるのは否めないと思われますが、事件・事故といった報道だけでは分かりずらいヨルダンの現状をご報告させていただきます。

◎ 外務省が発出しているヨルダンへの渡航情報 ※2015年2月5日現在
(1) シリア国境地帯、イラク国境地帯:「渡航の是非を検討してください。」 (継続)
(2)その他の地域:「十分注意してください。」 (継続)
★ 上記のように、シリアとイラク国境付近以外の地域では、一番低ランクの「十分注意してください。」が発出されているのみです。通常の観光や渡航では、シリアやイラクの国境付近に立ち入る事はありません。

 ※外務省海外安全ホームページ (ヨルダン)
http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo.asp?id=054&infocode=2014T144#ad-image-0
◎ 2012年1月以降、直近3年間のヨルダン国内での事件事故、邦人の被害について
在ヨルダン日本国大使館のホームページによると、2012年1月以降、ヨルダン国内ではデモや一部地域(マアーンやカラク、また大学など)で暴動などが起き死傷者も出ておりますが、邦人が巻き込まれた等の報告はありません。邦人への被害報告もありますが、そのほとんどが強盗、スリ、詐欺、痴漢、セクハラなどの類の一般犯罪です。

 今回の邦人人質殺害事件との関連で、以前より拘束されていたヨルダン人パイロットの殺害事件に関する注意喚起が2015年2月03日に大使館から出ておりますが、現地の報道やFacebookなどを見ますと、殺害されたパイロットの親族への哀悼の意を示す集会や、外遊から急遽帰国したアブドゥッラー国王を出迎えるデモ行進などが、概ね平和的に行われているようです。

 ※在ヨルダン日本国大使館/海外安全対策情報 (2012年1月~2014年12月)
http://www.jordan.emb-japan.go.jp/jp_page/jp_anzentaisakujyoho.htm
◎ 弊社現地手配会社、アンマン支店長より
「中近東地域は、どうしても『戦争』というイメージを持たれがちですが、周辺諸国シリアやレバノン、イスラエルやパレスチナと比較しても、ヨルダン王国はとても安全な国であると思います。約50年前の中東戦争以来、周辺諸国の戦争や紛争に巻き込まれずに発展を遂げてきました。

 国王であるアブドゥッラー2世とラニア王妃らのロイヤルファミリーのもと、イスラム諸国やアメリカ、イギリスを始めとする欧米各国との連携も緊密で、多くの外国企業も進出しております。

 今回発生した悲劇的な事件のために、ヨルダンに対する悪いイメージが広まってしまうことを残念に思います。

 隣国シリアやイラクで発生しているような暴力的な影響は、今のところヨルダン国内には広まっておりません。

 ◎ ヨルダン現地観光地レポート
ヨルダン国内の主要な観光地では、専門の「観光警察」が配備されており、外国からの観光客への安全やトラブル防止を任務としております。


情報提供:ゲート オブ アフリカ 合同会社日本海外ツアーオペレーター協会