日本コンベンション事業協会、女性部会立ち上げ-後輩育成テーマにイベント
日本コンベンション事業協会(CPA)女性部会は4月10日、発足後初めての活動としてキックオフ・ミーティングを開催した。同部会はコンベンションに携わる女性たちの活動の場として2012年1月に発足したもの。部会長を務めるコンベックス専務取締役の西川洋子氏は、業界内の女性に対し女性部会をネットワーキングの場として活用してもらうとともに、「女性がコンベンション業界でどのように活躍しているかを、業界内のみならず世間一般に対して発信していきたい」と意欲を示した。
西川氏は「コンベンション業界は女性が大変多く活躍しているが、CPAの役員会や総会などで会うのは9割が男性」と述べ、「現場で日々活躍している女性スタッフと交流し、CPAの活動の周知をはかりたい」と部会立ち上げの目的を説明。昨年12月に実施した「コンベンションに携わる女性の集い」での意見をもとに、今後は「研修・教育」「交流・情報交換」「情報発信」の3つの柱で活動していく方針だ。
ミーティングでは「後輩の育成」をテーマに、登壇者5名によるプロローグディスカッションを実施した後、各グループに分かれてグループディスカッションと発表会をおこなった。プロローグディスカッションでは、フジヤクリエイティブ事業部デザイン・設計室室長の降幡恵氏が、後輩に仕事を「任せる勇気」が必要と提言。これを受けて、発表会でも後輩に仕事を任せ、ミスは先輩がフォローし、責任は上司がとるなどして自由に仕事をさせることで、モチベーションを高めることができるとの意見が多数あがった。その一方、現在の若手社員は「見て覚える」から「言われたことのみをこなす」姿勢があるため、1から10まで理由も含めて伝えなければ伝わらないのではないか、との意見も上がった。
また、発表会ではコンベンション業界は男女が対等に仕事ができる反面、土日や深夜早朝の業務についても対等に実施しなければならないとの指摘もあがった。女性が出産後仕事を続けていくことが厳しいなか、シフト制での勤務や会社のチーム内でのフォローなど、周囲の協力や、会社として出産後復帰できる環境整備が必要との意見も出された。