海外パッケージ、第3四半期はアメリカ・カナダが好調−予約も全方面で増加
方面別に見ると、アメリカ・カナダ方面は昨年の新型インフルエンザの影響による落ち込みから大きく回復し、7月は109.3%増、8月は45.8%増と好調で、9月も0.8%減と微減にとどまった。一方、政情不安が続くタイは7月が60.8%減、8月が57%減、9月が58%減と大きく前年を下回った。ヨーロッパ方面は円高傾向で好調に推移しており、9月は4.9%減だったが、7月は25.5%増、8月は14.2%増となった。傾向としてはファミリー向け商品が堅調でファミリー需要が回復してきた一方、ビジネス需要も7月から堅調に推移した。ビジネス需要の影響で座席が不足し間際の積み上げができなかったと分析する旅行会社もあったという。
10月から12月までの予約状況では、10月は6.1%減と減少したものの、11月は19%増、12月も5.9%増と好調だった。方面別では、尖閣諸島問題の影響で予約が鈍化した中国とタイを除き、前年を上回った。なかでもアメリカ・カナダ方面、韓国方面、台湾方面が11月、12月ともに20%以上の伸びをみせており、たとえばアメリカ・カナダ方面は引き続き好調に推移し、11月が66.1%増、12月が32.3%増となった。
また、羽田国際化による羽田発着路線利用商品ではハワイと台湾方面が好調で、とくに台湾は10月が1.9%増、11月が49.1%増、12月が40.1%増となった。羽田の国際化を需要の起爆剤になると期待する声も旅行会社のなかからあがったという。
※調査対象:ジェイティービー(JTB)、近畿日本ツーリスト(KNT)、日本旅行、阪急交通社、ジャルパック、ANAセールス、エイチ・アイ・エス(HIS)の7社。アメリカ・カナダ方面、グアム・サイパン方面、オセアニア方面ではANAセールスの商品設定がないため、集計に含んでいない。
