JNTO、中国の日本向けインセンティブ誘致を強化−増加の兆し受け

  • 2009年11月2日
 日本政府観光局(JNTO)は、訪日中国人のインセンティブ旅行を急速に成長する有望市場であると位置づけ、誘致を強化する。中国では「富裕層」「インセンティブ」をキーワードに、プロモーション活動を強化し、インセンティブ旅行の拡大をはかる考え。

 この背景には、中国の有力企業による日本向けインセンティブの増加がある。10月には上海BMW正規ディーラーがインセンティブ旅行を実施。千葉・東京・北海道で顧客26人を招待した。これはJNTOが昨年、上海の旅行コンサルタント会社への提案が採用されたもの。BMW最上級車種の7シリーズ(現地最高販売価格は220万元:約2970万円)の景品付キャンペーンとして実施されたが、中国の輸入車販売会社が購入者全員を対象にした旅行景品付キャンペーンを実施したのは初めてのことだったという。

 また、11月には中国の大手ポータルサイト「百度」が初めて日本へのインセンティブ旅行を実施し、主要顧客である大手企業幹部約120名が訪日する。こちらもJNTOが企画段階から支援したという。こうした動きにあわせ、JNTOは11月、ヒルトングループと共同で企業幹部や旅行会社のインセンティブ旅行企画担当者を招請し、インセンティブ旅行の実現を促進する。