KNT、カーボンオフセット強化、ほぼすべての団体旅行で利用可能に

  • 2009年10月23日
 近畿日本ツーリスト(KNT)は、カーボンオフセット付きの旅行を強化する。昨年4月から環境コンサルティング企業のリサイクルワンと業務提携し、カーボンオフセット付き教育旅行を開始していたが、今回は法人旅行など、KNTが取り扱うほぼすべての団体旅行にカーボンオフセットを付けられる体制を構築した。教育旅行での導入時と同様、日本政府も推奨する信頼性の高い「国連認証排出権(CER)」のみを活用。また、旅行のCO2排出量の算出が難しいことに着目し、旅行内容を入力することで、発生するCO2を可能な限り正確に算出するシステムを構築した。旅行だけでなく、商品展示会の開催などでも利用でき、来年度末までに1万名の取り扱いを目標に掲げる。

 顧客がカーボンオフセットをオプションとして希望すると、システムでその旅行のCO2排出量を算出。計算方法は、環境省や国土交通省のガイドラインを元にして策定したという。顧客には、算出した排出量のうちオフセットする分を「全量」「50%」「500円分の定額」から選択してもらう。オフセット費用は、例えばハワイの4泊6日の団体旅行で参加人数が300名、利用交通機関は航空機と現地貸切バスのみ、ホテルはワイキキ地区の施設を利用し、現地では自由行動、滞在中1回パーティーを開催する場合、CO2の排出量は1人あたり1219キログラムとなり、1人あたりのオフセット費用は6096円になるという。