Marriott Bonvoy

マンチェスター、サッカーに留まらず観光素材をアピール−周辺地域への起点に

  • 2008年12月22日
 マンチェスター・ユナイテッドの来日にあわせ、マーケティング・マンチェスターのチーフ・エグゼクティブのアンドリュー・ストークス氏が来日、日本市場への新たな提案などを語った。マンチェスター・ユナイテッドはサッカーのトヨタ・クラブワールドカップの出場で来日。これについてストークス氏は「世界中でよく知られており、マンチェスター市への協力も大きい」と語り、世界各地から試合を観戦する訪問者がおり、日本については特に2002年のワールドカップ開催後から伸びているという。特に、マンチェスター・ユナイテッドの毎試合の観戦に、30名ほどを送客する旅行会社もあるほどという。こうしたスポーツ・ツーリズムとしては、マンチェスターはサッカー以外に、ラグビー、クリケット、自転車競技などのメッカであり、ロンドンと比べても物価が安いことから滞在がしやすいという。

 また、マンチェスターは産業革命において大きな役割を果たしたことでも知られる。ただ、「新旧が見られる街であり、音楽でもロック・ミュージックからクラシックまで、鉄道やコンピュータの発祥の地であり、現在もマンチェスター大学を中心に新たな革新に挑んでいる」といい、その躍動感を感じることができるという。

 日本からのイギリスへの訪問者のうち、リピーターについては「湖水地方、リバプールなど、マンチェスターを基点にすると1時間ほどで訪れることができる」ことから、周辺地域との連携を重視したプロモーションをしていく。特に、こうした地理的な利便性について旅行会社、オペレーターに伝えており、マンチェスターを起点とする旅程を提案、市内の美術館や博物館の見学とサッカーの試合観戦も組み込むなど、具体的な集客につなげたい考え。

 マンチェスターはさらに、MICE関連の需要の取り込みにも注力している。今年10月にリバプールと合同で、英国政府観光庁が主催するMICE関連のキーパーソンを招いた「Discovery08」のホスト市を務めた。これは、マンチェスターとその周辺地域の観光素材もあわせ、他都市との差別化を図る戦略の一環。具体的な誘致としては、イギリス労働党の会議が2010年、11年に開催が決定しているほか、小グループの誘致にも力を入れている。そのほか、マンチェスター大学の各種の専門分野をはじめ、医学に注力していることから、こうした分野にも注力していく。