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中国・江蘇省観光局、4つの施策で市場拡大へ、上海万博を機に強化

  • 2008年12月5日
 中国の江蘇省観光局は2010年の上海万博開催を機に、日本市場に対して4つの施策を打ち出し、市場開拓をはかる。「万博で再開し、江蘇省を満喫しよう」をテーマとし(1)個性的な旅行商品の開発、(2)MICE市場の開拓、(3)教育旅行市場の強化、(4)万博の旅行商品の開発、の4つの施策を展開。来日した江蘇省観光局局長の周乃翔氏は、世界的な経済危機にふれつつ「江蘇省はレベルアップの段階にある。手を携えて商機を探し、ともに試練を乗り越えよう」と、双方の市場拡大に向けて日本側への強力を呼びかけた。
 
 江蘇省を訪れる日本人旅行者数は、2007年は88万4000人のところ2008年は10月までの段階で前年比10%増の82万人に達し、中国への旅行者数が低迷するなかでプラス推移を実現。江蘇省のインバウンドで最大市場となっている。背景には「東洋のベニス」と称される水の都・蘇州や「無錫旅情」で知られる無錫など観光スポットに恵まれていることに加え、2007年の省内の一人あたりのGDPが4428米ドルと、中国の中でも経済発展していることがあげられる。日系企業は現在、キャノンやシャープなど6500社が進出しており、そのため特にMICEについては「ビジネスで往来する人々の観光の満足度をあげることが支持を獲得するキーポイントになる」と語った。

 なお、江蘇省は2007年から旅行会社向けの報奨施策「貢献奨励暫定規定」として、1人の送客に対し1日あたり1.5元(約22円)を支給。これまでに日本には1200万元(約1億6000万円)を支給したという。今後も、報奨施策は継続する予定で、支給額の増加も検討している。