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インフィニ、機能強化で業務渡航の取扱拡大−今後は世界基準への対応も視野

  • 2008年10月8日
 インフィニ・トラベル・インフォメーションは業務渡航分野で、新機能の提供により取扱いを拡大している。新機能は、航空会社側のPNR(セカンダリーPNR)を確認できる「PNR VIEW機能」や、PIRへの2次元バーコードの印字など。特にPNR VIEWはリクエストや予約内容変更、アップグレードなどが航空会社側のPNRで確実に反映されているかが確認でき、好評を得ているという。現在は全日空(NH)とキャセイパシフィック航空(CX)、マレーシア航空(MH)で稼動し、シンガポール航空(SQ)とチャイナエアライン(CI)に開発を提案。また、PIRへの2次元バーコードの印字はNHで稼動済み。このほど開催したセミナーにおいて、インフィニは今後、パートナー航空会社に特化した機能と情報を拡充し、旅行会社とパートナー航空会社を結びつけるねらいから、開発・改修を続け、会社ごとのオーダーメードのトレーニング、店舗でのトレーニングなどにも注力し、取り扱いの拡大をはか図ることを明らかにした。

 また、完全eチケット化後の対応でも、パートナー航空会社8社について各社がインターラインeチケット契約を結ぶほぼ全ての航空会社に対応。さらに、AUDITやCCCFイメージ関連の機能改善も済ませ、「脱発券機」をめざしている。今後は、発券情報のPDF保存や、航空券番からの発券情報のダイレクト検索、トリップルからのCCCF出力などの機能を提供していく予定で、年度内の稼動をめざす。


▽グローバル・スタンダードへの対応−セーバーとの連携強化も

 インフィニ経営推進部主席部員の菊池宏氏は、今後の戦略について、「ゼロ・コミッションやペックスを中心とする運賃体系の柔軟化など、旅行業界の環境が変わってきている」とし、その変化流れは、グローバル・スタンダードに近づくものと指摘、変化に応じて展開していく必要性を強調した。外国系のGDSが取り扱い規模を拡大していることも、市場のグローバル・スタンダードへの適応の一例という。

 これに対して菊池氏は、「地場のニーズを忘れるわけではない」と前置きし、システムとして親和性の高いセーバーやアバカスとのリンク、機能拡大を視野に入れる。例えば、業務渡航の途中に急な旅程の変更が必要となった場合、「セーバーやアバカスでインフィニのPNRを読み込めるようになれば利便性が向上する」ほか、逆にセーバーなどのPNRにインフィニが対応できれば、インバウンド業務にもメリットを提供できるなどとコメントした。