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Marriott Bonvoy

KNT、中間決算で営収8.9%減、営損は前年から拡大−下期も独自イベント強化

  • 2008年8月21日
 近畿日本ツーリストの平成20年12月期中間決算(1月1日〜6月30日)は、営業収益が前年比8.9%減の339億2200万円、営業損失が35億8800万円(前年損失:21億7300万円)、経常損失は33億7400万円(同:16億6000万円)、中間純損失は41億6900万円(同:61億600万円)であった。上半期はゴールデンウィークの日並びの影響、燃油サーチャージ額の高騰、中国での地震災害や事件の影響などで市場が停滞。そのなかで、独自イベントの「まつりインハワイ」、ロタ島へのチャーター便利用商品の販売に注力。また、国内ではメイトでテーマ性のある商品作りで内容を拡充したほか、東京ディズニーリゾート25周年の関連商品が好調に推移したというものの、海外旅行では観光路線の縮小が大きく響き、苦戦した。

 ただし、営業収益の減少にあわせ、営業費用は前年の393億8900万円から375億1100万円へ縮小。このうち、連結対象としていたホテル関連会社が持分法の適用となったこと、および退職者の補充抑制等による約90名の人員減により、給料手当等で7億100万円、販売諸経費のうち、売上減が直接影響する割戻手数料が10億1100万円、広告宣伝費の抑制などにより、費用を抑制した。

 なお、通期見通しは営業収益1.3%増の822億円、営業利益208.2%増の9億円、経常利益3.2%増の12億円。需要の停滞が懸念されるものの、教育、企業、組織団体などのMICEマーケットへの積極的な営業の推進をはじめ、中国での独自イベントである「中秋の名月コンサート」の販売にくわえ、韓国・ハナツアーとの提携を軸とした訪日旅行をはじめ、世界各地の旅行マーケットを視野に入れた取り扱いの拡大をめざす。