レイルヨーロッパ、業界サイトを立ち上げ−日本市場は販売好調

  • 2008年4月30日
 レイルヨーロッパはこのほど、レイルヨーロッパ総代理店の一つである欧州エキスプレスのサイト内で、業界対象の予約サイトを立ち上げた。この業界サイトは、リアルタイムの座席検索、予約ができ、支払いもサイト内ですべて完結できることが特徴だ。なお、利用には、IDとパスワードの取得が必要になる。

 レイルヨーロッパCEOのピエール・ステファン・オースティ氏によると、昨年に日本市場で開設した同社の消費者サイトの利用が好調で、日本の旅行会社から同様のオンライン取引を求める声が多かったという。オースティ氏は「この業界向けサイトは、確実に業界内取引の利便性を高める」と期待を示す。今後は、業界向けセミナーの実施などを通じて、利用を促進する。

 レイルヨーロッパによると、2008年第1四半期の日本市場における欧州鉄道商品とチケットの販売が好調としている。売上高ベースでは、1月が前年比4%減、2月は8%増、3月は前年同と推移。実際に、販売増を記録した月は2月のみだが、1月、2月の日本市場の売上高は全世界の中で1位を記録し、このところ販売が好調であった韓国などの市場を上回った。この数年、日本市場の販売は減少傾向にあり、こうした動向を好評価している。さらに、日本の旅行市場は成熟化しているとして、パスの利用ではなく、複数の都市間を利用する旅行が増えていることが、販売増につながっているという。

 ユーロスターは、昨年11月、鉄道が高速化し、セント・パンクラス新駅を開業。これにより、日本市場は売上が飛躍的に伸びたとしており、2007年度の売上高は前年比21%増、旅客は27%増とそれぞれ大きな伸びを記録した。セールス・ディレクターのフロランス・パスキエ氏は、日本で消費者を対象とした集中キャンペーン、広告展開が大きな効果を見せたとしている。


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