都市環境ランキング、東京はアジア圏で2位−マスターカード調べ

  • 2008年3月5日
 マスターカード・ワールドワイドがこのほど発表したレポート「アジア・太平洋、中東、アフリカにおける都市化と環境への取組み」において、東京がアジア圏で2位、全地域では7位となった。レポートは21の主要ビジネス都市の大気汚染、感染症、自然災害など環境問題に対する脆弱性と対応施策を検証したもの。

 東京は、水の飲用適確性や入手可能性、廃棄物処理など政府管掌下の6つの環境指標から測定した結果、空気の質以外の5つの指標で満点であった。この結果に限ると、東京は全地域で2位に入るが、自然災害の発生可能性についての測定結果により総合順位が下がった。

 総合順位の1位はメルボルンで、ヨハネスブルグ、シンガポールと続く。レポートの分析では、メルボルンやシドニー、シンガポールなど歴史的に見て歳入が多い都市ほど環境に対する改善を果たしている一方、発展レベルが低い都市はインフラが不十分で、産業化が進むと交通渋滞や大気汚染といった新たな問題が生まれると指摘。急速な発展を遂げる中国の都市は、廃棄物処理や水の飲用適確性などで評価が上がらず、台風や地震のリスクも高いため、最も順位が高い成都で12位であった。旅行業界でも徐々に環境に対する意識が高まっているが、上位の都市はインセンティブ需要など、環境意識の高い企業の誘致などの期待もできる。