JAMからレポート(1)、ノーザンテリトリーとクイーンズランドの動き

  • 2006年2月28日
 オーストラリア政府観光局(TA)は、国そのものをブランド化するマーケティング戦略「ブランド・オーストラリア」を開始している。日本では「オーストラリア、心に響く光」というキャッチフレーズのもとに展開。オーストラリアの違う光の中で得られた経験は、永遠に記憶され、今後の生き方に影響を与えるということを表現したものだ。ジャパン・オーストラリア・ミッション(JAM)開催において、こうした動きを受けた各州観光局の方針などを聞いた。(金曜日まで連載)

2月27日 TA、ジャパン・オーストラリア・ミッション開催、活発に各社が情報交換


▽オーストラリア・ノーザン・テリトリー政府観光局
 世界自然遺産「エアーズ・ロック」を強みとする同州への日本人渡航者数は、2004/05年度は前年度比40%増となり、宿泊日数は30%増となる3〜4泊だ。こうした状況を同局トレード・マーケティング・マネージャーの上野哲路氏は、「2003年に開始したアリス・スプリングスへのチャーター便の効果が大きい」という見方だ。
 日豪交流年にあたる今年は、日本/アリス・スプリングス間で10便の直行チャーター便の運航が予定されており、パッケージツアーで約2500名の訪問が予想される。今後は、エアーズ・ロックだけでなく、アリス・スプリングスでの都市滞在を楽しめる新しいマップを用意するなど、需要拡大への対応を進める。


▽クイーンズランド州観光公社
 日本から直行便が就航する同州は今後、ゴールドコーストでのロングステイを伸ばしたい考え。ゴールドコースト・マラソンの開催でも強調することは、治安や住環境、気候の良さで、こうしたアピールの場を活かし、団塊の世代が引退する2007年を視野に需要の掘り起こしを狙う。こうした活動により、修学旅行、さらにインセンティブなどの団体の動きをゴールドコーストへ取り込みにもつなげる。例えば、アウトリガーホテルをはじめ、宿泊施設もこうした動きに連動して、施設の増強に積極的な動きを見せつつある。さらに、個人旅行市場には、ドライブ旅行やスパの情報提供に力を入れるという。